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『カモガワGブックスVol.4 特集:世界文学/奇想短編』刊行のお知らせ

われわれがこの本を作った理由 カモガワ編集室(鯨井久志)
 激動する世界において、その様相を語り伝える文学。現実と非現実、双方からのアプローチなしには記述し得ない複雑な「世界」を表現する文学作品たちの魅力に、レビューや評論、翻訳によって迫る。公募企画から見出された奇想短編群はさらに、巨人たちの足跡に連なる着実な一歩を示してくれるだろう。

世界文学の偉大な達成を振り返り、 新たなる奇想の誕生を寿ぐ第四号   
 2007年~2011年にかけて刊行され、現代の翻訳文学シーンに新たな風を吹き込んだ《池澤夏樹=個人編集 世界文学全集》。合計30冊(42作品)に及ぶ同叢書の全貌を概観する総解説企画をはじめとして、アルゼンチンが生んだ奇想の名手フリオ・コルタサルの短編集総解説、20世紀を代表するモダニズム文学作家にして、未だ全容が紹介されていないヴァージニア・ウルフの未訳エッセイ、「亡命作家」として自己翻訳を通してロシア-アメリカ文学の双方を行き来した言葉の魔術師・ナボコフの未訳インタビューを収めるほか、「中国のカフカ」残雪に関する論考や、2023年に亡くなったコーマック・マッカーシーの未訳作品を含む全長編レビューを収録。
 また初の試みとして「奇想あふれる優れた短編小説」を公募した「第1回カモガワ奇想短編グランプリ」から、大賞および優秀賞受賞作を特別掲載する。

裏表紙紹介文より

 第4号となる本号は、2007年より河出書房新社より刊行された《池澤夏樹=個人編集 世界文学全集》全レビューのほか、伴名練によるフリオ・コルタサル邦訳全短編集レビューや本邦初訳となるナボコフ・インタビューV・ウルフのホラー小説エッセイも。その他、残雪論コーマック・マッカーシー全長編レビューなど、世界文学にまつわるレビュー・翻訳・コラムを掲載。
 その他、今年初開催となった「カモガワ奇想短編グランプリ」大賞・優秀賞作品も選評と合わせて掲載します。

頒布場所:文学フリマ東京(11月11日開催) およびBOOTHでの通販、委託書店での販売
頒布価格:1500円 A5版152ページ

装丁:南々蛸

以下、目次紹介。

池澤夏樹=個人編集 世界文学全集全レビュー
:孔田多紀/織戸久貴/河野咲子/空舟千帆/鯨井久志/呉衣悠介/昏月鯉影/坂永雄一/白川眞/谷林守/千葉集/ときのき/トルソー/橋本輝幸/伴名練/藤ふくろう/船戸一人/南森町三郎/桃山千里/鷲羽巧/hika

・いい加減「南部高速道路」以外の話をしよう
 ――邦訳コルタサル短篇集総解説――
:伴名練

・ヴァージニア・ウルフ「フィクションにおける超自然」(未訳エッセイ):鯨井久志 訳

・ナボコフ・インタビュー(一九六三年、未訳):鯨井久志 訳

・21世紀の残雪、のための(コラム):木村夏彦

・コーマック・マッカーシー全長編レビュー:蟻塚とかげ

・“新進作家”、レジェンド・エリスンに嚙みつく?――ハルキムラカミによる若干のSF批評に就いて:木村夏彦

・カモガワ奇想短編グランプリ受賞作品
  大賞  石原三日月「窓の海」  
  優秀賞 小野繙「幼女の王女」  
  優秀賞 志村麦「天使墜落(私)刑」  
  優秀賞 織戸久貴「下鴨納涼アンソロジーバトルコンテスト」
 
  作者略歴  
  選評  

・編集後記


文学フリマ東京での頒布のほか、BOOTHでの通信販売も行います。以下のリンク参照。

また、CAVA BOOKSさま(京都)でもお取り扱いいただく予定です。

その他、お取り扱いいただける書店さまがございましたら、kgbbooks2019@gmail.comまでご連絡ください。
その他の問い合わせ等もこちらのアドレスに。


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