見出し画像

年初からの日本株上昇は長続きするのか

日経平均株価は1月15日終値で3万5901円となり、昨年末から2438円上昇しました。日本株には強気の見方をしていますが、この上昇は理由が主に円安と金利安などと説明されているので、長続きしないと心配しています。

昨年から日本株に強気の見方をしている理由は、輸出好調とコロナ禍からの正常化で、日本経済のヒト・モノ・カネが「余剰から不足へ」と構造を変え、賃金上昇、設備投資増加、金利上昇の体質に変わるとみるからでした。これは円高を伴うとみています。

ところが、年初からの日本の株高の理由は、米国景気の好調維持による米連邦準備理事会(FRB)の金利引き下げ先送りと日銀の金利引き上げ先送りによるドル高円安の継続や新NISA(少額投資非課税制度)の買い付け、などと報道されています。

しかし、FRBの利下げと日銀の利上げは時間の問題で、ドル高円安は長続きしないと考えます。NISAの買い付けはあっても一時的です。ですので、年初から2400円以上の日経平均の上昇は、短期的な支援材料しかないと考えます。

日本の春闘のベースアップ率の情報が出るなどすれば、円高に戻り株価も調整するとみています。それに、FRBと日銀が金利水準をしばらく維持したとしても、株価だけがバブル崩壊後の最高値になる理由には乏しいです。

本格的な日本株の上昇では、賃金上昇、設備投資増加、金利上昇と円高を伴うと予想します。今後いったん調整しても、その後の本格的な上昇では、バブル時の最高値に迫る上昇になるでしょう。

〔チーフ・ストラテジスト神山直樹のレポート等は下記URLからご覧いただけます〕
■KAMIYAMA Reports https://www.nikkoam.com/market/kamiyama-view/kamiyama-reports
■KAMIYAMA Seconds! ~90秒でマーケットニュースをズバリ解説 https://www.nikkoam.com/market/kamiyama-view/kamiyama-seconds
■「投資ってなんだ!?」 https://www.nikkoam.com/market/kamiyama-view/kamiyama-investment
■神山解説 https://www.nikkoam.com/products/etf/we-love-etf/#1:category:113 

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?