SDGs入門 村上芽・渡辺珠子
目標(この本から何を学びたいか)
普通に日常を送っていても、良く聞くようになったSDGs。SDGs=「持続可能な開発目標」ということは知っている。「持続可能な開発目標」ね。うんうん。何それ?ってくらいのレベルなので、SDGsが何なのかちゃんと知りたい。
学び
SDGsとは
SDGsとは、Sustainable Development Goalsの略で、意味は「持続可能な開発目標」である。目標が17個あるから「SDG」ではなく「SDGs」という名前がついている。
2030年に向けた、全世界共通の持続可能な成長戦略があり、その中心として書き込まれているのが「SDGs」である。17の目標のもと、169のターゲットが設定されており、世界のこうなりたい(ニーズ)が詳しく書き込まれている。そのため、企業のビジネスヒントの宝庫にもなっている。
SDGsができた理由
SDGsができた理由は、世界共通の目標なしに各国や企業がふるまえば、世界的な課題が十分なスピードで解決されず、逆に世界の状況がますます悪くなり、ゆくゆくは人間の生活そのものが脅かされてしまう、安心・安全な世界とは程遠い状態になることが強く懸念されたためである。
例えば、産業革命以降のエネルギー消費量増加による二酸化炭素の排出量が増え、空気中の温室効果ガスの温度が上がることによって、気候変動が引き起こされ、異常気象が発生。2018年の台風21号は、風水被害による損害保険金の支払金額が5851億円になった。
このような、自分たちで自分たちの首を絞めるようなビジネスの仕方をやめなければ、現在の世代も将来の世代も、ビジネスをする以前にビジネスの土台となる平和が危ぶまれてしまうのだ。
SDGsはボランティアじゃない。
「持続可能な開発」と聞くと、環境問題や社会問題のようなものを思い浮かべると思うが、それだけではない。「各国の状況に応じて、1人当たりの経済成長率を持続させる。特に後発開発途上国は少なくとも年率7%の成長率を保つ」という細目もあるように、お金のことも書いてある。ボランティアの側面もあるが、それだけじゃなく、企業も社会もWin-Winな関係を築ける「みんなのための成長戦略」なのである。「持続可能な開発目標」の最初の定義は、「将来の世代の欲求を満たしつつ、現在の世代の欲求も満足させるような開発」であることからも、同様のことがいえる。
以上。