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世田谷殿の13人 ~議員は議会が無い時に何してる?~
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世田谷殿の13人 ~議員は議会が無い時に何してる?~

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先に令和3年の議会日程を示しましたが、数えてみれば分かりますが、一年間365日の内、議会開催日数はわずか97日です。
「休みが沢山あっていいな!」と思われる方もいるかも知れませんが、議会がないからといって遊んでいるわけにはいきません。

まず、議会が閉会中の時でも、議会で全く会議が行われないということではありません。
「継続審査」といって、閉会中でも委員会が随時開催されます。

また、議員は兼任の役職に就いていることもあり、その活動もあります。
さらに、議会は公式の会議に臨むに当たり、しっかりと準備をしていなければ区民の付託に応えることは厳しく、そのための時間を十分に費やす必要があります。

議員は普通の会社員と違い、上司がいるわけでもなく、ノルマやタスクが決められることもなく「自分で仕事をデザインできそう!」とも思われますが、政党に所属していたり、後援会など強力な支援者がいれば、それなりに一定の縛りがかかってきます。

また一方で公職選挙法という法律があり、意外と知られていない規制も多く活動も制約されます。

議員それぞれ、また会派によっても、閉会中の時間の使い方は様々ですが、議員の閉会中の活動内容は大凡以下の通りです。

1.委員会

委員会は閉会中に定期的に行われるものと、必要に応じて開かれるものとがあり、開催日数は委員会によって違いがあります。
委員会は常任委員会と特別委員会の2つがあり、基本的に全ての議員がそれぞれ1つに所属します。

因みに、令和3年中に私が所属していた委員会では、常任委員会23日、特別委員会24日の出席でした。

2.会派内の協議

議案や区の取り組みなど、地域からの情報を踏まえ、会派としての対応を協議します。

自民党区議団の場合、会派で協議する場を総会と呼んでいます。
議会で最も所属議員数が多いため、協議に時間がかかり、会派での協議日数も一番多いのではないかと思います。一つの課題で数ヶ月に渡って議論する事もあります。
総会に臨むための準備にも時間を要するため、一年を通じ総会のために費やされる時間はとても多いです。
他の会派の状況は把握していませんが、会派の人数が多いほど、協議の時間は多いと想像します。

会派にとって総会は議会に臨む大前提

3.事前説明

委員会での報告や、新たな取り組みの計画に関して検討状況などを事前に区から説明を聴く機会があります。
この事前説明は全ての議案や報告について必ず行われるものではなく、区や担当部署の判断、また議員から事前説明を要求した場合など不定期に行われます。
正直、中には「わざわざ必要ないのでは?」という事前説明にも出会したりしますが、事前説明を軽視しない職員の姿勢にはありがたく思います。

事前説明が必要な大きな理由として、公式の場において、内容が十分理解されず、思いつきで発言されることは、迷惑になったり時間の浪費に繋がる可能性もあることから、ある程度事前に内容を把握し、適切な発言をすることが望ましいからです。
また、会派を組んでいる議員の場合、公式の会議ではじめて報告を受けるとなると、会派として意見を調整していない中で発言することは難しく、できる限り事前に報告内容を把握しておく必要があるということも理由の一つです。

事前説明は不可欠?

ただし、事前説明が余りにも多用されることは、地方自治法に定める「会議公開・議事公開」の原則に反する可能性があり、運用には気をつけなければなりません。
事前説明が単に内容の説明であればよいのですが、区民にも公開されるべき必要な質疑が事前説明の中だけで完了してしまったり、またその説明を通じて内容や解釈が変更されたりしては、まさに「会議公開・議事公開」の原則に反することになってしまいます。
よりよい議会運営を考えた場合、事前説明はより広い見地から施策を再確認する場にもなり、また円滑な実施に向けて効果をもたらすケースも多いので、萎縮しすぎてもいけません。
必要な質疑はあらためて議事録のある公式の会議で発言するなど、議会側も執行機関も配慮を忘れないことが肝心でしょう。
※参考 地方自治法 第115条(議事の公開原則及び秘密会)
 

4.調査活動

調査活動は実に多岐にわたります。地域や区民、区、他自治体、都議会や国会、学識経験者、事業者、業界団体等を相手としてヒヤリング・意見交換を行ったり、また民間や政府系主催の勉強会や研修への参加するなど、議員によって様々です。
基本的に区議会議員は、現場や当事者の声を広くまた深く理解していることが求められるので、地域で費やす時間が重要になります。

特に、議会に出席して、思いつきで発言したり、いい加減に賛否を表することはできませんので、審議に必要な情報収集、また請願陳情などの区民からの直接の要請要望に関して実態調査する必要もあります。

一方、最近では、議員側にも専門性が求められており、単発の勉強会に参加するだけではなく、専門領域に磨きをかけるため継続的に勉強することも必要になってきているようにと思います。

専門大学院等で他業種と交流することも増えてきている

5.その他の役職、仕事

議員は、区議会に所属する傍ら、区から任命される様々な役職を兼務していたりします。例えば「農業委員会」や「都市計画審議会」といった会議のメンバーになることがあり、特に大きな会派ほど、その仕事も多く割り振られることになります。
著者の場合、令和3年5月に監査委員に就任し、令和3年(一年間ではありませんが)での出席日数は25日でした。

また、自分でお店を経営しているなど、他の仕事をしながら議員をしている方も中にはいます。かつては、そういった方も比較的少なくない時代もありました。しかし、実際に他の仕事にも専念できている方はおらず、片手間で議員をするということは実際は難しいと思われます。

6.協議調整

自分が重要視している案件やテーマについて、区の関係者と議論したり、また他の議員と調整する場なども必要に応じてでてきます。
コロナ前であれば、夜に行われることが多かったと思います。

協議とは根回し?


その他には、地域のイベントへの参加は積極的に参加していたり、また選挙が近づけば選挙に向けての活動も議会外の活動として増えていきます。

このように、議会開催中でないときほど、仕事はいくらでもあると思っています。
もちろんそれは、内容も程度も千差万別、議員それぞれの姿勢に拠ります。


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