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情動脱力発作を伴う特発性過眠症

私たちが過眠症患者さんの支援をしている中で「情動脱力発作を経験する特発性過眠症の患者さん」という方にお会いすることがあります。

しかし、それは、その患者さんが本当に「特発性過眠症に脱力発作が併発している」のではなく、「PSGやMSLTの検査の偽陰性の問題により、本来はナルコレプシーの診断を受けるべきであった患者さんの検査結果が特発性過眠症となってしまっていて、医師の誤診の結果としてナルコレプシーの患者さんが特発性過眠症の診断をされてしまっている」という可能性が高いと思います。


現在の臨床医療現場で採用されているあの検査では正真正銘のナルコレプシーの患者さんの約7%(14人に1人)が偽陰性になります。

検査基準を信用してはいけません。

ちなみに特発性過眠症の研究でオレキシンとの関連性が示唆されているようなものが発表されていることがありますが、このことも同様に説明がつきます。

特発性過眠症がナルコレプシーと関係があるのではなく「本来はナルコレプシーの診断を受けるべきであったナルコレプシーの患者さんが現在のPSGとMSLTなどの診断基準の偽陰性おかげで特発性過眠症という誤診を受けているケースがあるため、『特発性過眠症』の被験者としてナルコレプシーの患者さんが紛れ込んでいるので、特発性過眠症にナルコレプシーやオレキシンの減少が関連性があるかのような研究結果になっている」と捉える方が正しいと思います。

特発性過眠症とナルコレプシーは検査により誤診が生まれてしまっていることがあり、お互いに混同されることがありますが、本来は全く関係のない別の疾患です。

そもそもMSLT検査は健常者の3〜5人に一人が陽性という事をご存知ですか?


現在の臨床医療現場はこの健常者の一般人口でも3〜5人が陽性になってしまうこの検査に依存しすぎて診断をしているという印象があります。

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