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紹介したいnote記事「詩神 (シニガミ)」
冬月剣太郎 猫詩人🐈さんの「詩神 (シニガミ)」という記事を紹介します。
詩がカラスのように舞いおりてきます
死神が舞いおりてくるように
詩が舞いおりてきます
詩は書くものではありません
人が死神によって操られるように
書かされるものです
詩人は職業ではありません
情念の奴隷であり
言葉の囚人なのです
詩の題名は「詩神 (シニガミ)」です。「詩の神(シノカミ)」と書かず、「詩神 (シニガミ)」としたのは、「死神(シニガミ)」を意識しているからですね。
「詩がカラスのように舞いおりてきます。死神が舞いおりてくるように、詩が舞いおりてきます」
頭の中から捻り出した創作物ではなく、天から降りてきた言葉の数々。その様子を「カラスのように舞い降りてきた」と表現し、更にはカラスよりも人に近い「死神」のようだと言っています。その理由は次に書いてあります。
「詩は書くものではありません。人が死神によって操られるように書かされるものです」
カラスが人を操って詩を書かせる事は出来ません。しかし、死神なら可能でしょう。死神が実在するかどうかはわかりませんが、人間の能力を超えた神に近い存在だと言えると思います。
「詩人は職業ではありません。情念の奴隷であり、言葉の囚人なのです」
詩人は自らの意志で詩を書いているのではなく、「(死神によって)詩を書かせられている」のだから職業ではないと。
「情念」「奴隷」「囚人」と言う言葉で締めくくっていますが、どれも耳心地の良い言葉ではありません。どちらかと言うとネガティブなイメージがあります。
最初から最後まで暗い言葉が散りばめられていますが、そんなに悲壮感が漂っていないのが不思議です。冬月さん自身が「(死神によって)詩を書かせられている」事を嫌がっていないと言うか、楽しんでいる気がします。
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