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真珠腫という病【その7】術後

<振り返り記事>

どんどん忘れてしまうので手術当日の続き。
術後の説明を受けた後、病室で息子を待つ。
お帰りと声を掛けると目が合う。
うんうんとうなずくも、悲しい様な苦しい様な表情。

右耳だけヘッドフォンをつけてるみたいにがっちりホールドしてあり、それをカバーする為ネットを被せられていて玉ねぎボウズの様。

12時45分:むくんでパンパンの顔に酸素マスクをつけられて苦しそう。
酸素マスクをとても嫌がり、取りたいと言う。

そうそう、なんだか余計に苦しい気がするのよね酸素マスクって。
私もすごく嫌だった。早く外してくれ、私はもう大丈夫です❗️って思いながらつけてたなぁ。
そして横を向きたがるのも一緒!私は開腹手術だったんだけどやたらと横向きに寝たくてベッドの手摺りに掴まって無理に横向いたっけ…。

息子の背中に枕を置いて若干横向きな感じにしてみる。
うつらうつらしつつ、時々苦しそうにする。
喉に管も入ってたから違和感残ってるし、咳もしたいし、タンも出したいけど出さないで済むならこのまま凌ぎたいという感じ、分かる分かる…と思う。

14時20分:膝を立てたり伸ばしたり。そのうずうず感、分かる分かる(2度目)
トイレに行きたいと言うので尿瓶を用意するも出ず、4回ほどチャレンジ。
少しして先生が来てくださったので言ってみると「オペ室を出るときに膀胱はカラにして来ているので出ないかも、尿管に管を入れていたので違和感があって出したい気持ちになってるのかもしれません」
との事、なるほど。

15時:酸素マスクを外されスッキリ笑顔。
「あー、あー、声も出る!」
って。
むくみもだいぶとれていつもの息子の顔。

15時15分:すやすやと眠る。
そうか術後3時間が一番嫌かも。訳もわからず息苦しく、すごく不自由な感覚。

夕方からは眠ったり、ぼんやりテレビを見たり。
点滴の針のところに貼られている絆創膏にはドラえもん。
誰かの手描き。癒される。

夫がタイから直行で到着。
良く頑張ったね、偉かったねと何度も何度も誉めちぎり労っていた。
息子若干引き気味。

一番最初のパンパンむくみ顔じゃなくて良かったね、あんな痛々しい姿を見たら夫は泣き崩れると思うわ…。

愛情を受け取った安心感からなのかyoutubeが観たいと言い夫に携帯を持たせて観続ける。

その間、私は夫に連絡事項を伝える。
猫のご飯係など。

夫が帰るとまたうとうと。

横になったまま身体を拭き、うがいだけする。

点滴が22時に交換になり、息子はそれを見届けてから眠った。
タフだな。

ただ、時々急に泣きそうになり、たまにポロリと涙をこぼす。
「手術室がすごく怖かった…怖いものがたくさんあった…」
って。

思い出すと怖くて悲しくて泣きたくなるそう。

【2019.05.23に書いたものです】

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