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「私」が愛さずにはいられない人

7ページ目の今回は、私の夫・のりんこくんについてお話ししようと思います。2ページ目(目次・28歳のふりしてる3歳児の「私」にて)でもちょろっとこぼしましたが「のりんこ」は愛さずにはいられない人です。

▼ちらっとこちらの登場人物紹介で載せてます。

▼そして「私についてはこちら

もちろん、私はのりんこくんのことが大好きです。28歳のいい歳した大人である私が、3歳でいることを許してくれる。とても度量の大きい九州男児です。「私」という「個」を語るには絶対に外せない人物と言えます。私に甘え方を教えてくれたのは、他でもない、のりんこくんです。

では早速、私の夫・のりんこくんのことを、実際にあったエピソードを交えてお話ししていきますね。

のりんこくんとの出会い

私よりも6歳お兄さんであるのりんこくんとは、私の友人の知り合いの知り合い……と、私と友人との「一緒にメシでも行こうよ!」というお食事会で出会いました。のりんこくんは、この「友人の知り合いの知り合い」です。

さて、この会の当日。待ち合わせの場所に、のりんこくんは現れませんでした。要するに遅刻です。そして、お店で合流したわけですが、この登場も遅刻をしてきた人とは思えぬほど、堂々、ゆったりでした。

のりんこくんは私の隣へと腰を落ち着けると、次から次へと質問してくるので、人見知りの私はたじたじ。明るくひょうきんで……遠慮というものが全くない人だな、というのが第一印象です。私の苦手な部類の人でした。

会話の途中で、のりんこくんが「連絡先、交換しようよ」と言いましたが、私はこういう人は苦手だし、そもそも早く帰りたいとすら思っていたので「解散する時に」と答えました。その頃にはすっかり忘れているだろう、と思ってこう言ったのです。ところがどっこい、いざ解散するという時「ねえ、連絡先は?交換するって言ってたやん」と、その場をやり過ごすためについた嘘の約束をしっかり覚えていたのです。

「解散する時に」というのは私が言い出したことなので、これでは断れないな、と連絡先を交換しました。この時、私は別の男性のことが好きだったし、馴れ馴れしい男性は苦手だったので「ゲッ」と思ったものです。ですが「よそ行き用の顔」を持っている私は、結局のりんこくんと連絡先を交換することになりました。

「よそ行き用の顔」についても、こちらで少しお話しています↓

目次・内から見る「私」を読んでみてください。

これが、のりんこくんと私の出会いです。

出会って、それから

その後、のりんこくんは随分とまめに連絡をしてきました。現在と変わらず、この時も夜勤の仕事をしていたというのに。そのうち「この人ってすごくいい人なんだな」と、一番初めに抱いた印象が徐々に変化していき、私は彼に色々な相談事をするようにまでなりました。「のりんこ」という「個」は、私の心をあっという間に掴んでしまったのです。

そして、2011年の9月6日、正式にお付き合いすることになりました。

今はもう、あんなにまめな連絡はしてくれませんね。すでに結婚もしていて、二人で暮らしているわけなので当然かもしれませんが。ですが、3歳の私は甘えたなので、のりんこくんが仕事へ行くと、すぐにLINEを送ったりします。「構ってちゃん」というやつですね。

送るメッセージ?用件があるわけではないので……「むん」とか、ライターをしている人間なのか本当に……というような幼稚なメッセージです。正直書いてみると恥ずかしいですが、私は「28歳のふりした3歳児」なので、そう考えれば許容範囲だ、うん、と一人で頷くしかありません。

「私」から見た「のりんこ」

なんというか……大雑把に言うと、かなり「変」な人です。というのは「私」から見て、というお話ですが。

私たちは何から何まで違って、真反対の位置にいます。まぁ別々の「個」なので当たり前なのですが……音楽の好みも食の好み(たとえばラーメンなら、のりんこくんは二郎派、私は家系派)も違います。

そして、先に綴ったように「私」はのりんこくんのような人は苦手なのです、本来ならば。ですから「またこの人……いや、コイツは妙なこと言い出したぞ……」とか「なんでそうなるのよおバカ!!!!」なんて思うことは毎日のようにあります。けれど、それでも愛さずにはいられない人です。

卑屈で気にしいな「私」を、のりんこくんは面白がってくれます。先にリンクを貼ってあります2ページ目で書いた通り「もし、私と全く同じ条件で、病気がない人がいたとしたら、そっちを選ぶでしょ」と言う「私」に、彼は「そんなの、なんも面白くないやん!」と返してきます。

のりんこくんは、私の病気を「個性」の一つであり、忌むべきものではないと思っているのです。むしろ「私」が病気でなかったら、こんなにも長く一緒にいなかったかもしれない、とまで言います。

のりんこくんは笑い話にしていますが(これも彼のすごいところ)交際中、仕事帰りの電車の中で「会いに行って、まぁちゃん(私)が死んでたらどうしよう」と不安になることが何度もあり「俺には手に負えねえわ……」と悩みに悩んで、遂には「もしかしたら、自分がうつ病にでもなるんじゃないか?」とまで思い詰めたことがあったそうです。これは入籍してしばらく、何かの会話の流れで打ち明けられました。私はギョッとしましたし、ショックもありましたが、それも仕方のないことです。なぜなら、過去の自分を振り返ってみれば、自分でも「手に負えない」と思うからです。

しかし、この話をしているのりんこくんは、笑っていました。そして「あんなにヒドイ状態だったのが嘘みたいに、今は落ち着いてるんだからすごいよな!えらいよ!」と言って、今の「私」を褒めてくれたのです。私はこの時「のりんこくんってへんなの」と思いました。そして、それと同時に「なんて無邪気で、なんて情に厚い人だろう」としみじみ感じ、結婚式での誓いの言葉を思い出しました。

「健康な時も、そうでない時も、愛し、敬い、助ける」

これを、私たちは誓い合いました。フラットな状態でいる時はもちろん、のりんこくんは私がうつに入って寝込んでも、 躁になって、きっと扱いに困るだろう状態でいても、のりんこくんはそんな「私」を愛してくれて「私」の意見や意志を尊重し、助けてくれます。のりんこくんは、あの誓いを体現してくれているのです。

同じだけのものを返せているか?その自信は正直持てませんが、きっと、のりんこくんは「私」に見返りを望まないでしょう。私から見た「のりんこ」という「個」は、本当に情に厚く、自分にも他人にも、そして「私」にも、嘘が全くない人です。

そのおかげか(そのせいで?)余計な一言もある人ですが……それも彼の無邪気さや、まっすぐさゆえ。嘘がない人だからこそ、お世辞なんてものは口にできないのだと思います。とても不器用な人です。手先はとっても器用だけれど。

「私」にとっての「のりんこ」

正反対の位置にいる存在で、何かと「私」には理解できないことをする人です。「へんなの」と思うこともあれば「絶対に許してやんないからな!!」と思うようなことだってたくさんありますし、ついお友達にそれを愚痴ることだってあります。

けれど、どうあっても「私」は、彼のことを愛さずにはいられないし、ずっとずっとずっと、そばにいてほしい。そして何より「私」がそばにいたい、と思える人です。

「私」以外の誰かにとっての「のりんこ」という「個」に対する印象は、もちろん人によってそれぞれでしょう。またいつかご紹介しますが、私の母であるママの弟・ノリおじちゃんは、私の彼に対する愚痴を聞いて、こう言っていました。

「同じことを言ったりしたりしても、ムカつくヤツと、コイツならいいやって思う人がいるだろ?お前の旦那は、コイツならいいやって思われるくらい、人間的な魅力に溢れた人なんだよ。いい旦那だな!」と。

この時、私はのりんこくんに対する愚痴を言っていたわけですから、電話口で微妙な顔をしていましたが、今こうして、きちんと「のりんこ」という「個」を考えてみると、ぶんぶん首を縦に振ることができます。

「私」が「のりんこ」という「個」が持つ要素の何かを嫌いだと思っても、それでも「私」は、彼を愛することをやめられないし、いくら腹を立てていても、ふと思う瞬間があります。「でも私、嫌いだってところも、結局は大好きだ」と。

だって、のりんこくんは「私」とは全く別の「個」であるし、何より真逆の位置にいる人です。だからこそ「私」には見つけられないものを見つけたり「私」では思いつかなかったアイディアを出したり……「私」一人では見つけられない、気づかない、そんな新鮮味に溢れた世界を、毎日毎日教えてくれるのです。こんなにも素敵な人を愛さずにいることは「私」にはできません。

「3歳だからできない!!!!」と癇癪を起こす実年齢28歳の私に「3歳でもできるよ」なんて言って励ましてくれるのは、この人以外にはいないでしょう。「私」が欲しかった、足りないと思っていた目には見えない「何か」を与えてくれたのは、のりんこくんです。

お互いが死を迎えたその後には

「私」は三度生まれ変わったとしても、またのりんこくんと出会い、恋をして、一緒になりたいと思います。

「なんで三度なの?」という答えについては、また別のページに綴ります。こう記している今、私はきっと「ふふふ」という顔をしているはず。The・九州男児!というような男らしく、ある意味ではお堅いのりんこくんが、あんなに素敵なことをしてくれたのですから。ふふふ、またじっくりお話しさせてくださいね。

最後に一つ

いつも「ねえ、好き?大好き?愛してる?」と、その愛情を確認しようとする3歳の私に「うんうん、好きだし大好きだし愛してるよ〜」と、もうお決まりのセリフのようにしか言ってくれないのりんこくん。寝る時にもくっついていたい甘えたの私に「もっと俺にスペースちょうだい!!!!」と、私をグイグイ端に追いやることはしょっちゅうです。

けれど、いざ眠ると、のりんこくんは私の方にどんどん寄ってくるのです。これじゃあ、愛さずにはいられないと思いませんか?

以上が「私」から見た「のりんこ」という「個」です。


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それでは、7ページ目はこれでおーわり!

私という「個」を応援してくださると嬉しいです。このnoteで行っていきたいあなたの「進化」のお手伝いにて、恩返しできればと思います。