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202403


あれから半年

早いもので転職から半年を迎えた。給料およびスキルアップのための同業他社への転職を志したのが一昨年の暮れで、実際に転職したのが昨年。

今までにない新しい業務経験ができているという点、スキルや知識取得するための勉強の機会や職場の人間関係など、周囲の環境にも恵まれている。その上、年収まで100万円程度増えるわけだから、これ以上何を望まんや、といったところである。

このあたりについてはまた後日、詳細に書いた文章を記事にしてみたい。

X(旧称:Twitter)をやめた

今月に入ってついに15年続けていたTwitterをやめた。ヘイトやら差別やら対立煽りやら情報過多やらで脳が疲労しきった末の決断だった。

ぼんやりTLを眺めて時間を無為に使ったり、攻撃的なツイートでストレスを溜めることもなくなったので精神的に楽になった。

一応入手できない情報や、連絡が取れない旧フォロワー各位とのDM用のアカウントを作成したけど、今後は一切投稿するつもりはないので、事実上半分引退と言ってもいい。

このへんの詳細な経緯は以下の記事参照。

以下は毎月恒例、本を読んでの感想や考えたことについて。

ファスト教養

去年読んだ本で、今回は再読。動画サイトやSNSなどでインフルエンサーが即効的な収入アップを謳って宣伝する知識やハッキング術を「ファスト教養」と定義し、その実情に迫る。思ったよりも著者の姿勢がフラットだったように思った。

と言うのも、ファスト教養の旗手たるひろゆき、堀江貴文、中田敦彦、田端信太郎、西野亮廣といったインフルエンサーを痛烈に批判しつつも、ビジネスにおける絶え間ない成長や自己変革を強いられ焦燥感に駆られてファスト教養を内面化する人々に暖かい眼差しが向けられていると思ったからだ。

一方で古き良き教養主義に陥ることなく、オードリー若林の新自由主義を巡る家庭教師とのやり取りや、SMAPの曲の歌詞の「無駄なことを一緒にしようよ」を取り上げたりしているあたり、バランスが取れている。

オリエンタリズム

著者がパレスチナ系アメリカ人ということで、オリエンタリズムが孕む問題は現在のパレスチナ・イスラエル間の戦争とも地続きだということで再読することに。オリエンタリズムは西欧による中東支配の正当化に使われたわけだが、古代ギリシアのアイスキュロスから20世紀のキッシンジャーに至るまで、著書や作品、発言に至るまで膨大な文書を調べ上げた熱量とそこから導き出される論考には圧倒させられる。

オリエンタリズムは「理性的で能動的で進歩的な我々が感情的で受動的で停滞的な君たちを導いてあげよう」的な理性偏重主義の色が濃い。だが、それに加えて『千夜一夜物語』的なロマン性というか神秘性が西欧の知識人の無邪気な好奇心をそそったたという面もある。思えば『神曲』の地獄篇ではムハンマドやサラディンが人心を惑わしたとして地獄に落とされていた。

一方的な議論はあるものの、その熱を帯びた文章や、偏見や無意識的な願望を排そうとする姿勢には目を瞠るものがある。今後も語り継がれる名著であることには間違いない。

余談

最近は自分の生活周りの変化が多い。ということで趣味嗜好にも方向転換の時期がやってきたと思っている。自分の考えを整理しておきたいので、これもまた記事ととして書き記しておきたいところ。




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