“生きる”という行為、そのものがしんどい
職員が患者を叱る声。食べ方が汚い男。重い空気のデイルーム。こういう環境が嫌で嫌で仕方がない。人間社会への適応ができない。この過敏さが生きるのをしんどくさせている。同室の男は別の患者の悪口を独り言で口にしている。この空間は、精神科の病棟の空気は異様なのだ。ただでさえ、普通の環境に適応できない僕が、この異様な空気に耐えられるわけがない。
周りは、家族は僕に生きていて欲しいと懇願するが、別に僕だって死にたくて死のうとしているわけではない。“生きる”という行為が苦痛なのだ。苦痛で苦