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本 「ごんげん長屋つれづれ帖 【八】 初春の客」

金子 成人著。
オーディオブックにて。

久しぶりのおかつさんの声が心地良い。
優しいけど凛としているのよねー。

これ、オーディオブックならでは。

わたくし、おばちゃんの得意技。
人の顔と声を覚えられること。
話し方も声と一緒に覚えられる。

目も耳もいいのよね、きっと。

だからこそ、小説毎に違うナレーターさんがいて
その声を覚えているのよね。

だから、久しぶりに
小説の登場人物の声を聞くと
「あー、なつかしいわ。おかつさんだ」って
感じるわけ。

今回も、特別ドキドキするわけじゃなし
特別面白いわけでもない
つまらないわけでもない。

色々な人の色々な物語。

でも、何だかほんわかする。
お互いを思いやる気持ち。
それを感じられるから。

そして、おかつさんの子供たちの成長も楽しい。

お琴ちゃん、すっかり家事を取り仕切ってるのねー、とかね。

私、おばちゃんは
ごんげん長屋に住んでいる住人みたいな気持ちになって
この小説を読んでいる。

楽しい。
ふふ。

今回は、お琴ちゃんが火事で迷子になった時のことが
出てくる。
そうだよね、江戸時代の怖いのは火事。
火事で多くの子供達が親を失い、
その逆もあり。

そして、怒りんぼのおじいさんの話が出てきた。
「誰もがお腹に虫がいる」
虫が騒ぐ。
そして怒る。
でもその原因は?

怒りっぽい人のは
その人ならではの事情があるのかもね。



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