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【雑記】9/1 関東大震災100年とおじいちゃんの字引

今日は、朝から近隣の企業などで避難訓練をしておりました
防災の日ですね。
関東大震災100年ということで、災害への備えについて、また天災に人災が追い打ちをかけることのないよう過去から学びたいと思います。

さて、私の母方の祖父母(明治41年と大正5年生まれ。共に故人)は、関東大震災を体験しました。
祖父は十代後半なので色々見聞きしていたはずです。
しかし祖父は「何もかもなくしたよ」としか語らず。
もっといろいろなことを聞いておけば良かったなあ、と思うことのひとつです。

さて、見出し写真の「字源」。祖父の形見です。
お給金を貯めて買ったものだから大事にしている、と言っておりました。
この縮刷版の発行年は、大正14年。
関東大震災からわずか2年後。
働きながら夜学に通ったと聞きました。定価4円80銭ですが、乏しい資金をやりくりして本を買っているあたり、まぎれもなく私のおじいちゃんだなあ、と思います。

余談ですが、祖父は俳句が趣味で、句会に出かけたり吟行にでかけたりして、新聞の俳壇に投句するのを晩年の楽しみにしていました。祖母は短歌。ふたりして新聞に載ったの載らないのと競っていました。私の文芸趣味のルーツはこのあたりかな。

さて、祖父は辞書をよく引く人でした。
「分からないことは字引を引いてごらん」と私にもよく言っていて、複数の辞書を身近におき、晩年は電子辞書も含めて、新聞やテレビ、また、私との話の途中でも気になるとよく辞書を開いていました。天眼鏡を構えて字引のページをめくっていた姿を懐かしく思い出します。

子どもたちの新学期が始まりました。
分からないことは、なんでも私に聞いて済まそうとする子供たち、改めて「字引をひいてごらん」という祖父の教えを伝えなければ、と思う9月の始まりです。

辞書のこういうページ好きです。