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【読書日記】5/14 母の日に。あなたのことがだいすきよ。「かしの木のこもりうた」

かしの木の子もりうた
ロバート・マンチ (原作),細谷 亮太 (文),いせ ひでこ (絵)

今日は母の日ですね。おかげさまで実母も嫁ぎ先の義母も健在なのでそれぞれに日頃の感謝を伝えてきました。
もう「高齢者」と呼ばれる年齢ですから、元気で生きていてくれるだけでありがたいのですが、顔を出せばなにくれとなく世話をやいてくれます。
申し訳ない気もするのですが、これも多分、順送り。
私もずっと「お母さん」であり続けるのだと思います。

学校は卒業するし、仕事は転職したり定年もあるけれど、「お母さん」であることは終生変わらないのでしょう。
親と子とはいえ、お互いに別個の人格ですから、それなりに積み重なってきた澱がないとはいいませんが、そういうものを超越した関係として生まれ合わせたご縁なのだと思っています。

「母の日」にふさわしい一冊の絵本を読み直しました。
悲しくはないのに、なぜだか涙がこぼれる一冊です。

庭に大きなかしの木のある家に赤ちゃんが生まれます。
お母さんは赤ちゃんに歌います。

 だいじな だいじな わたしのあかちゃん
 あなたのことが だいすきよ
 ずーっと わたしのたからもの
 すてきなすてきな わたしのあかちゃん

「かしの木のこもりうた」より

赤ちゃんが おいたばかりの二歳、わんぱくの八歳、生意気盛りのティーンエイジャーとなり、そして、ひとりの男となって家を出て行きます。

年老いたお母さんのところに戻ってきた息子、そして、その息子もいまは自分自身が幼い子のお父さんになっています。
そして、懐かしいこもりうたをくちずさむのです。

かしの木がどんぐりをおとし、そしてまた芽吹くように命が命へのつながっていく。

母の日だけでなく、いつでも何度でも伝えておきたい。
たとえ多少の行き違いや腹の立つことが日常茶飯事であったとしても。お互いの関係に悩みすぎて眠れない夜があったとしても。

だいじなおかあさん、あなたが大好きです。大きな愛をありがとう。
そして、だいじなこどもたち、あなたたちが大好きです。どんなときでもあなたたちを愛しているよ。