2023年11月17日-21日

11月17日(金)

出勤したら、勤め先ビルのエントランスにツリーが飾られていた。帰宅時には、最寄りの駅前ロータリーに燦然と輝くイルミネーション。一般的に「今日から」なのかな。うちもツリー出すか。

放課後デイサービスの利用について夫と若干意見が割れている。夫は「あまり息子に自身の発達障害のことをアイデンティティにしてほしくない」という考えで、特支への通級や放デイ通いでそれが助長されるのでは、という懸念を持っている。
私は、息子の“居場所”が増えることはリスクの分散になると考えていて(もちろん合わない場所なら行く必要はない)、まずはトライしたい気持ちが強い。また、集中的に療育の時間を増やした方が、支援が外れる可能性が高まるのでは?とも思っている(こっちは単なる希望的観測だけど)。

そもそも何というか、あまり直接的な表現はカドがたつかもしれないが…、日本は“普通”のレンジがほんとに狭いと感じる。その狭い“普通”からはみ出したら、病院で「はみ出してます」認定を受けて、はみ出した人向けの別プログラムを別室で受けなきゃいけない。分け隔てがありすぎるんですよ…。
こうなると、支援級の子がどういう困難さを抱えているかが普通級(この呼び名もすごい)の子から見えないし、相互理解が深まるわけもなく。

現制度上できることできないこと、諸々承知した上で、発達障害と診断されたらその診断書を振りかざして受けられる支援全部受けよう!という方針に私は舵を切ったわけだが、夫の言い分も全然分かるわけよ。本音を言えば、もっとシームレスに、「支援?いやこれくらい普通のことっしょ」ってくらい自然に、息子のような人が受け入れられる社会ならそれに越したことはない。そして現時点でも、国によってはそれが実現してんですよたぶん。

またリンク貼るけど、これ読むとおそらく日本では発達障害の診断が下りるであろう子でも、児童精神科にかかることも知能検査を受けることもなく、自分に合う学校が見つかるまでいくらでも学校探しができる国もある(マレーシア)!
それができるならその方がずーーーっといいよ本当に。

あとこちら↓の野本響子さんの Voicy も目の覚める内容てんこ盛りだった(期間限定公開とのこと)
日本はインクルーシブ教育、グローバル教育を掲げて頑張っても、結局どこまでいっても「島国」なんだよなぁ…。ほぼ単一民族国家で地続きの国境なし。共同作業で糊口を凌いできた農耕民族としての長すぎる歴史。異質なものと混ざり合う必要がなかった(むしろ排除する方が社会がうまく回った⁈)んだものなぁ。もうどうしようもない気がしてきた。


11月18日(土)

もう年末の帰省のことを考えなきゃいけないなんて、心がついていかない。

今日は小学校の学芸会であった。1年生の演目は、光属性の忍者たちが、原っぱで遊んでた動物たちを連れ去った黒忍者と得意技で対決し、黒忍者も対抗するんだけど最後は「腹へった〜」とか言って最後みんなでおにぎり食べて仲直り…みたいなお話。得意技を披露できる子は忍者役、できない子は動物役という感じだ。
うちはもちろん動物役だったけど、ちゃんとセリフも大きな声で言えて、大成功と言っていいのではなかろうか(終わってから改めて思う。これ息子的に参加断固拒否!の線も全然あり得た…)。
最近学童の先生が好きで、その先生が「観に行くよ!」と言ってくれたのもモチベになったようだ。

息子の担任の先生はクラスのバランスを取るのが本当に上手いと感じる。授業態度の悪い息子にも根気良く接してくれているようでありがたい。学校制度の在り方と、その枠組みの中で仕事をする先生という人達とは、分けて考えたい。息子の担任はとてもよい先生だ。
あと、授業参観で息子の隣の席だった子が、劇の間もずっと手を繋いで隣にいてくれてた。これも先生の采配なのだろうが…、ありがたいやら申し訳ないやら。授業のときも嫌な顔ひとつせず息子と根気強く接してくれていた、とても理知的な印象の子。俗に言う「お世話係」というやつです、たぶん。今の日本の教育制度下でのクラス運営上、そうせざるを得ないのだろう。

…しかし、インクルーシブ教育の正解って何なんだろう。少なくともサポートされる側の親の態度として「ありがたいやら申し訳ないやら」てブログで書くだけ、というのは絶対違うよな。あの子にちゃんと感謝を伝えたいし、どれほど尊く素晴らしいことをやっているのか讃えたい。嫌なら「嫌」と言う権利があなたにあることも。あの子の親御さんはどういうお考えだろうか。

★自宅学習★
きくきくドリル step 2:1-1~1-3


11月19日(日)

夫と「松本人志が昔CMやってた通話しかできない携帯の名前なんだっけ?」って話になった。「ツーカー」だった。2003年。

休日は夫が息子と風呂に入ることにしているのだが「ママがいい」となることもしばしば。今日もそのパターンで
「パパは寝るとき電気を真っ暗にするからやだ」
という息子に対し、夫が
「それはお風呂と関係ないでしょ、でも嫌だったならもうしないよ」
ということで無事、2人は一緒に入浴したのだが、その夜、夫が早速その約束を反故にしていて驚いた。
仮に子供に自分の行動が「嫌だ」と言われたら、私なら「そうか嫌だったのか!」と脳天にズガーンと割と重めにインプットされると思うので、その心の動きが夫にはないということが衝撃だった。
↑こう言っても伝わんないなと思って「約束破っても平気な子になっちゃうよ」と諌めたところ、ハッとした顔で「ごめん約束のこと忘れてた…」とのたまった。うーん。

夫が息子を自転車練習に連れ出してくれた間、気になるマンガ『ファッション!!』①~④を読む。はてな匿名ダイアリーとかでよく見る「関わるとヤバいやつ」に関わってしまった系のサイコホラー…かと思いきや、主人公が父の一生について語る場面で完全に新しい扉を提示され、ひれ伏す。どう着地するのか全く分からない。続きも読む!


11月20日(月)

ネットスーパーでいつも買っているお米、なんかやたらと美味しい。と思ったら新米だった。ほんとに美味しい。

小学校が土曜の学芸会の振替休日だったので私も有休を取り、日帰りぶらり旅を計画(いつも思うのだが、ほとんどの博物館とか美術館、月曜休館だからこういう日に全く行けなくて歯がゆすぎる)。
①息子の学習につながりそうで
②私も息子も乗り気で
③夫がいたら「え〜?」って文句言いそうな…
そんな視点であれこれ考えた結果「浅草から隅田川を下ってお台場で科学未来館」としたんだけど、家を出るのが2時間遅れる、お台場でマック見つからずウロウロ(20分)、あれ?息子なんか熱っぽい…?、などあり、結局川下りしてマック食べてゆりかもめで帰ってきた。
めちゃくちゃ天気よくて気持ちよかった。科学未来館はまた別の機会に行こう。

水上バスは海外からの観光客が大半を占めてる感じだった。近くの席に座ってた白人のおじいさんに話しかければよかったな…と後になって猛烈に後悔。息子に「ママは英語が好き」とは思われていて、息子の前で下手でも英会話して意思疎通が取れるところを見せられる絶好のチャンスだったのに。
しかも松本零士デザインの近未来型の外観の割に、船内アナウンスがオール日本語(銀河鉄道999の豪華声優さん達による…)という不条理さで、「階段で上に上がって船の外に出られるらしいですよ」とか何とか教えてあげたら普通に喜ばれたはず。ダメだー全く想定してなかったー。次から観光地行くときはそういうつもりで行こう…。

Excuse me, sir. They said we get to go up and get outside. If you don't mind, why don't you go together?

ASD=自閉スペクトラム症はグラデーションです。というからちょっとでもグレーなら診断が下りると思ってたんだけど、違うらしい??
「診断下りないグレー」ってなったらどうすればいいんだ…?


11月21日(火)

戦争が始まる夢を見た。自家製梅酒(作ってないが)と蜂蜜の大瓶を小脇に抱えて避難していた。現実世界で実際に起きていることなのに、それに比べたらなんと呑気な夢だろう。かたや、自分の心象風景を表していると思うと妙に納得する。

『はじめアルゴリズム』が面白かった。
1〜3巻無料で何気なく読んだけどこれは買い。アートの話。シームレスなこの世界の見方の話。


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