グルテンと小麦粉の関係
天然酵母でパンを焼き始めて1年ちょっとが経ちました。ライ麦や全粒粉を主に使ってパンを作っていますが、強力粉も併用しています。パンを作り始めた当初、ライ麦を70%・強力粉を30%で製作していたのですが、パン生地が全くまとまらない。ベタベタして手につくし、成型できない。十分に発酵をしてるつもりでしたが、焼いても膨らまないので形がいまいち。毎回の見た目が「なんじゃこれ~」って感じで、それでも数か月間は努力しました。何度も挑戦しましたが上達が見られないため、レシピを見直して強力粉の割合を70%ぐらいまで上げました。 その後、少しは「パンらしい」見た目に落ち着きました。
小麦粉とグルテンの関係について無知だった私は、ライ麦パン(かなりライ麦割合が高いパン)がふっくらと焼きあがらないのは失敗だと思い込んでいたのです。
ライ麦パン、膨らまないのは失敗ではないよ。
と、その当時の自分に教えてあげたい。。。(涙) グルテンを少量しか含まないライ麦では、どんなに捏ねても、どんなに水を入れても、発酵のための時間をおいても、膨らみにくいし、しっかりと発酵して立ち上がるパン生地のようにはならないのです。 それは「グルテン」が大きく影響しています。特にライ麦は他種の粉に比べてグルテンの含有量が少ないため、ライ麦粉を主とした材料でパンを焼くには 「ふっくら」触感は非常に困難だと思います。その代わり、「もっちり」としたしっかりと食べ応えのあるパンになりますよ。
グルテンってなに?
グルテンとは、小麦粉に含まれるタンパク質と水が結びついてできる物質。
小麦粉に含まれているタンパク質の中でも、弾性のあるグルテニンと粘性のあるグリアジンと呼ばれるものがグルテンを形成しています。グルテンは網目構造になっていて、よく練るほどこの網目が細かくなり、弾性と粘性も強まります。
グルテンについて、わかりやすく解説されている記事がありましたのでご紹介させて頂きます。
グルテンは体に悪い?
体質によっては体の中で消化不良や便秘、下痢、アレルギー反応を引き起こす可能性があると言われています。 グルテンは人の消化酵素で完全に分解されにくく、分解途中の物質が炎症を引き起こして消化吸収機能の障害をもたらす可能性があるため、体質によって反応がでる場合もあるのです。しかし、グルテン摂取による症状は個人差がある事をお忘れなく!グルテン=悪 ではないですよ。
グルテンフリーって何?
海外に行った際に驚いたのが、普通のスーパー(オーガニック専門店ではなく、街中にある普通のお店)でも「グルテンフリー食材エリア」が設置されていました。特に米国西海岸、オーストラリではグルテンフリーの食材を非常に多く見かけた記憶があります。日本ではオーガニックスーパーなど、専門なお店にはグルテンフリー食材を見かけるようになりましたが、まだ一般的ではありませんよね。
で、「グルテンフリーって何?」と。 ファットフリー(ノンファット)の場合はファット(FAT)=脂質を含まない という事です。グルテンを含まない食材、パンやパスタなどもありました。米粉で作られたパンや大豆で作られたパスタなど、グルテンフリーの食材が日本のスーパーでも見かけるようになりましたね。まだ全てのスーパーではありませんが。
では、なぜグルテンフリーの食材が販売されているかと言うと・・・体質的にグルテンが摂取できないアレルギーの方、グルテンによる影響を最小限にしたいと考慮した食生活をされている方、そういった方がグルテンフリー食生活をされています。
グルテンの影響
日本ではあまり重視されていませんが、グルテンアレルギーも深刻です。「そば粉アレルギー」「大豆アレルギー」「小麦アルレギー」と同様に、微量でも体内に入ると呼吸困難になってしまう方、発疹が出る方、症状は様々のようですが、深刻なケースがあるようです。
アレルギー要素となりうるグルテンですが、私のように、アレルギーが出ない人がグルテンを摂取した場合どうなるの?と心配になりましたので調べました。ほんの一部をご紹介しますが、多種多様な体質がありますので、グルテン摂取による効果やアレルギーの一例だと思ってください。
他の食材同様に、メリットとデメリットがあります。 例えば、デメリットとして、消化されにくい と言う側面、メリットとしては腹持ちが良い と言えます。 他にもグルテンの摂取を一切辞めてしまう場合、パスタやパンなど、グルテン以外を含む食物の摂取もやめる必要が出てくるため、栄養が取れなくなってしまうケースも考えられます。
アレルギー体質で摂取が不可な場合は別として、「グルテン」を極悪のように評価し、一切取りれないのも健康に支障をきたすのではないかと個人的には思っています。どんな成分、どんな食材も、過剰摂取や断絶は偏りが出てきてしまうので、各自の体質に合わせた食物のチョイスが重要だと思います。まずは、自分の体を熟知して、自分の体質に合う食事、食材、摂取のタイミング等を把握する事が大切ですね。
グルテンについて掘り下げましたが、私自身も今回の記事を書くにあたり、いろいろと知識が増えました。これをきっかけにグルテンについて、良くも悪くもという点を認識できました。
次回はオーガニック食材について書きたいと思っております。
私は、今後も自家製天然酵母パンを焼いていきます。材料はできるだけオーガニックの物を使っていますが、なかなか手に入りにくい時期もあります。また、オーガニックは精製されている原材料と異なり、本当に気まぐれ。精製されている材料を使えば、毎回安定したパン生地を作ることが出来て、安心してオーブンへ入れる事が出来るだろうなと思っています。(自分の腕の未熟さをオーガニック食材のせいにしてごめんなさい!) それでもオーガニックにこだわり、自家製にこだわり、手間も時間もかけてパンを焼くのは、食べて頂いた方に「また食べたい」と思って頂ける風味があるからです。 そんな「オーガニック食材」について、少し掘り下げてみますので、次の記事もお楽しみに~
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