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酒に酔って生きて死にたい

①理想の死にざま

酒が好きだ。 とにかく酒を飲んでいれば幸せだ。 これを書いている今も酒を飲んでいる。 ハイボールだ。 しゅわしゅわする酒のなかで一番飲みやすい。 長時間ずっと飲んでいられる。とてもいい。 現在、時刻は17時33分。これから22時までが飲酒時間だ。 ちなみに、一番好きな酒は日本酒。高価だからあまり飲めないが。

できることなら朝から飲みたい。 しかし、それはさすがにおテントウさまに悪いだろうという意識が、私の中にもまだ残っている。 休日は12時を過ぎたら飲んでいいという自分ルールはある。

酔わない生に興味がない。 多分、アル中外来に行ったら、すでにアル中だと認定されるのだろう。 だが、酒を止める気はないので、病院には行かない。 死ぬまで酒を飲み続けたい。

今一番、願っているのは酒を飲みつつ死ぬことだ。 酒を飲んでいるときに地獄と道が通じてしまったら最高だ。 できたら極楽に行けるといいが、酒にのめり込んだものが行ける場所ではないとはわかっている。 でもいいんだ。 生きている間に思いきり飲んで、酔って生きられれば。 ああ、酒が好きだ。

②エンディングノート

酒に酔って死ぬためには、家族に意思表明しておくことが大切だ。 肝臓を悪くしても飲みつづけます。 終末期医療が必要な病気になっても、酒を飲めないなら治療しません。 酒に酔って階段から落ちたんだったら、どうか延命措置はとらないでほしい。 

家族の立場になったら、そんなこと聞いていられるか! ってなもんでしょう。 でも、希望だけは述べておきたい。もしかしたら、万が一、億が一、五劫が一、聞いてもらえるかもしれないから。

これをしてエンディングノートとしようかと思う。

③残すもの

出来れば現金を遺しておけたらよかったのだが、残念ながら極貧だ。 小説をものしているので、万万が一、那由他が一、増刷になったら、それは家族に渡るだろう。

それだけ。

私が遺せるものは、夢の残滓だけだ。

④ぜったいに始末すべきもの

BL関係のものは、遺してはおけない。 家族が性的なものに過剰反応をしめすのだ。とても嫌がる。 そういうわけで、BLの書籍は処分してしまった。 もう紙では置いていない。電子では読んでいるが、まあそれは見つからずに済むだろう。

BL小説も書いているが、それも電子書籍なので見つかるまい。 エンディングに向けて、こういったことを少しずつ準備している。

⑤伝えて欲しいこと

私にはリアルの友人が二人しかいない。あとはネットを介した人たちだけだ。 住所も知らない人が多い。 だが、死んだことくらいは伝えたい。 

Twitterと個人ブログには死亡記事をあげて欲しい。 仕事関係への連絡も必要だ。 これは近日中に連絡先をまとめて紙で残さねばならない。 家族が私より先に逝ってしまったら、知人のなかで、私は永遠に死なない人になるのだろうか。 それとも、ただ忘れられるのか。 それもまた、楽しいやもしれない。

⑥未成年に伝えたいこと

酒におぼれるのはバカだ。

酒は飲むものであって、飲まれたり、おぼれたりすることを酒造家は望んでいない。 酒はプールでも海でもない。

酒を飲むなら定量を掴むことだ。 人によって飲める量、飲んでもいい量は違う。

酒を飲むなら健康寿命も考えるべきだ。 長生きしたいのか、それとも程々でいいのか。

私は短命を望む。それゆえ、酒は佳き友だ。 アル中の平均寿命は50歳程度だという。 アル中で知られた作家、中島らも氏は享年52。酒に酔っての転落死だそうだ。 そんな死に方がいいか、かくしゃくとした老人になって穏やかに死ぬのが良いか。 選んでおくがいい。

⑦いざ、さらば

今日も私は酒を飲む。 みずから命を縮めて飲む。

酒はうまい。 酔いはあらがえぬほど官能的だ。

この世に未練はもうない。

夢は叶えた。 養うべきものもない。 酒以上に好きななにものもない。

ただ、一言つぶやいておきたい。

どうか、あなたは穏やかな死を。

執筆に必要な設備費にさせていただきたいです。