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亀井のモデルはクサガメか

亀井水の亀井、世界中でも大阪の四天王寺と奈良の飛鳥にしかない、たった2例の、亀形水盤です。

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飛鳥の亀はまん丸です。イシガメの幼体がまん丸ですから、日本固有種のイシガメがモデルかもしれません。イシガメは成長すると、楕円になります。

イシガメの写真

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亀井は腹則が平行になる長円です。この形の亀は、まずクサガメを想起します。

クサガメの写真

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ところが、日本在来種と思われていたクサガメですが、近年の研究で繁殖しだしたのは江戸時代とわかりました。

飛鳥時代にはクサガメはいなかった?

四天王寺創建にかかわったのは、百済を主体とする、朝鮮半島からの渡来人です。半島には、クサガメは豊富にいました。

亀井の長円の設計は、縦横比率が幾何学的な遠近法で計算されています。

しかし、長円にするか楕円にするかは、やはり、クサガメをモデルにしたものと、みえます。

百済人たちにとり、クサガメは大切な故郷の亀です。また、わずかな数とはいえペットとして持ち込まれていたかもしれません。

というわけで、やはり亀井のモデルはクサガメであろうと思います。

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百済の都であった、扶余の水辺。

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