ポエムFile.15「その人は」
墓参りに行く道は
険しく果てしない
ように思われた
杖を地面に叩き付ける
音のような
鈴のような
登っていくその姿を
子どもはどんな眼で
見つめていたのか
朝日に洗濯物が
洗われるように
干されるように
その人は深くこうべを
垂れていた
墓参りに行く道は
険しく果てしない
ように思われた
杖を地面に叩き付ける
音のような
鈴のような
登っていくその姿を
子どもはどんな眼で
見つめていたのか
朝日に洗濯物が
洗われるように
干されるように
その人は深くこうべを
垂れていた