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『14』をつけた魔法使い#12

ゴールが決まった時、
ジュニは両方の手の、人差し指を空に向かって上げました。
そして、『川崎F』の応援をする人がたくさんいる、
青いユニホームを着た人が
たくさんいるスタンドを見ながら、
その両手を高く上げました。

応援する人たちから、大きな声が上がります。
応援する大きな旗が揺れます。
太鼓の音が響きます。

ジュニの顔に笑顔が、白い歯がこぼれます。

ジュニは振り返りケンゴを見ました。
やはり、その顔は笑っていました。

その笑顔と揺れるスタンドを見ながら、
そして、喜ぶ人たちの声を聞きながら、
ケンゴは思っていました。
ジュニのゴールは、
たくさんの人たちを喜ばすことが出来る。
そして、
ボクはそのジュニのゴールを助ける
パスを出すことが出来るんだ。

ジュニはケンゴの事を見ながら、
さっき空に上げた指を、
こちらに向かって差し出しました。

まるで、「それでいいんだ」と言うように。




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