2023年度末のSES市況
お久しぶりです、KAMEです。今回は2024年3月のSES状況について書こうと思います。
例年であればSESの営業にとってはこの年度末は色々とチャンスで単価UPや案件スライド、入社が増えたための成約等、リリースも多ければ決定数も多くなるという動きの激しい時期だと思います。
そして営業にとってもプロパーの成約、BPの成約と一気に件数が増えて「売上維持しなきゃ」とか「プロパー待機させないようにしないと!」とか
「一気に決めてインセンティブ増やすぞ!」、「ここで売上UPや!」といった気合入る時期だと思います。
しかし、今年は「違和感」を覚えた人が多いのでは?と思います。そのあたりを書いていこうと思います。
1.今年はなんかおかしいぞ?
さて、今年の状況は営業目線で言うと「おかしいぞ?」という声が来ています。具体的に何がおかしいのかが見えていない状況の人が多く困惑している感じでした。
打ち合わせなどを行って話を聞くとこんな感じでした。
色々言語化するとこんな感じです。
・思っているより増員の話やスライドの話が来なかった。新しい現場を探すことが多い。
・動きが遅い。面談中々組めない。
・進捗が遅い。今までは提案したらレスポンスするのにこちらから電話して状況確認しないといけない状態になった。
・4月スタートが保留になって5月やもっと後になる事例が意外と多い。
・思っているより決まらない。確実に待機が発生する。営業的には厳しい。
・今までJava案件の動きがこんなに遅いことはなかった・・・。
・案件ないですかーーの電話が多い
とまぁこんな感じです。
もちろん、通常通りに決まっている人はいるかと思いますが悩んでいる人も多かったのも事実。
また、ワタクシも交流会行って感じたこともあり
・有料の交流会参加するとみんな「案件ください」状態になる。そして目的が達成できず早めに退散する人が多い
・無料の交流会には大量に参加者が多い
・とにかく名刺を必死に交換する(熱気がすごい)
こういう感じですかね。
意見や個人の感想としてはこんなところが多いです。
2.不景気になった?
さて、案件が極端に少ない&進捗が遅いという話が多くなっているので「不景気になったのかな?」という不安があっても不思議ではないです。
しかし、特段上流工程の層が一気に市場に出回っているわけでもないですし案件決まるために何かを妥協している風潮もないです。
コロナ禍の時のように「とりあえず案件はいる!」というところまでには至っていないようです。このままだと案件は減るのか?と言われるとそんな風潮でもないので極端な不景気はないのかなと思います。
じゃあ、何が起きているのか…そこのところを考察していきましょう。
3.今期は転職したら負け?
話を聞いていくうちに動いたら負け、「転職したら負け」という感じもあったようです。どういうことかというと4月~の新規案件(スライドメイン)や4月以降の更新については1月くらいから内々で話をしてしまい、2月中に固めている事例が多かったということです。
企業側とすると
①人が足りないためエンジニア確保をしていきたい
②早めに人員確保するため知っているエンジニア(会社)に声かけて市場に出る前に確保する
③予算の承認が下りたら参画確定
とまぁ企業側がかなり先手を打っていた可能性があるのかなと。知らないエンジニア(会社)より知っているエンジニア(会社)に声かけるほうがいいですし交渉もしやすいですからね。
上記の流れを考えるとワタクシもBPさんではありますが4月以降の更新の話は1月末からスタートして2月中旬くらいで予算確保してOKになった事例がありましたね。
恐らくSES営業の中でもエンドなり元請けとやり取りし実績があるもしくは関係構築を行えている方々にとってはそこまで苦労していなかった可能性があります。
そうなると、転職してしまうエンジニアにとっては大苦戦になると思います。現場で高評価を得ていた人でも所属会社が変われば営業も違い、今までの実績を書類のみで(定量的)判断せざる得ない。たとえ経験年数の割の優秀だとしても現場で培った定性を評価する表現ができないわけで・・・。1月くらいから4月の準備をしている状況だったとすると4月からの転職組はその競争の土台にすら乗れないわけなので彼らは苦戦を強いられた可能性があったかと思います。
(苦戦と言っても決まりはしますが思っていたより条件が良くないとか決まるまでかかったといったことです)
4.プロパーはそこそこ、ブローカーは大敗?
さて、散々長く適当なことを書いておりましたが今期はこんなところが結論かなと。
プロパーエンジニアを営業している人にとっては「時間かかったけど何とかかなりそうかな?」という感覚が多めでブローカー営業している人だと「動きが遅すぎて困ってしまう」という感覚だったのかなと。
もちろん、企業側(案件をもらう)との関係構築や実績を積んでいる人にとっては「意外とエントリー殺到したり、増員枠が少なかったかもだし、年度末で少し遅かったかもだけど決まった」という意見が妥当なラインなのかなと。これは個人の考察なので一概に正解とは言えませんが、案件が一気に少なくなったというよりかは「事業会社側の努力」をし始めたという事だと思います。
事業会社は「コストを下げる」「内製化する」というのが課題になりますからSESのエンジニアをいかにして適正価格で長く続けてもらうかを考えるのが当然です。いうなれば事業会社側が本気で考えれば色々対策してくるわけです。その対策に乗れたか乗れなかったのかという事なのかもしれませんね。
そうなると「来たものを横に流す」ブローカー的な動きの営業は散々な状況だった可能性が高く今後も厳しい状況は変わらないでしょう。
5.今後の流れは?
事業会社側も徐々に企業努力をし始めるのかなと考えられます。そうなるとどういう流れになるのかを考えなければいけません。
諸々の事を考察するとこのあたりかなと。
・突発事情(コロナやリーマンショック)でない限り案件が激減・激増することは考えにくい
・営業も定性的な面(ヒューマンスキルも含)を見られる。会社だけを見る個人だけを見るというよりかは会社と個人を見る感じ。
・人出しのみSES会社も厳しくなる。教育を含むフォローといった付加価値がないと同業もしくは派遣会社がやってくる。
・高還元SESの対策をしてくる。(事業会社側の大量採用、1クール前からエンジニア確保することで動かせないことをする等)
他にもありそうですが根本的にSESが厳しくなるというよりも入れ替わりが激しいため入れ替えしない人に頼まれるようになるという感じでしょうかね?あと「まともな人」にお願いする傾向かなと(笑)
6.まとめ
いかがでしたでしょうか。今回は年度末の動きについて書いてみました。
これが本当かどうかはわかりませんし、単なる一つの意見にすぎません。ただ、今年はあまりにも困惑した声があったため自分もメモとしてもアウトプットする必要があると思い書いてみました。
この流れがあっているかどうかは数年経たないとわからないので何とも言えませんが何も考えずに仕事するのは難しく少しずつ付加価値や対策を考えたうえで動いたほうがいいのかなと思います。
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