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新リーグ開幕、引き続きU12東バイエルン地区選抜トレーニング+練習試合

こちらドイツでも子供達の21−22シーズンが始まりました。

次男は新しいリーグへの挑戦。チームは新しいメンバーを加えパワーアップしていますが、どうやら彼ら彼女らが所属していたチームが異議を申し立てると移籍した選手は数ヶ月の間公式戦出場不可になる決まりがあるらしく(12歳の子供のサッカーの話をしております)、次男チームに移籍してきた内の1人は4月の末まで公式戦に出ることができなくなりました。主力として期待されている移籍組の1人であり、なかなか辛いところです。更に、次男のチームからは地区のU13トレセンに次男を含め6人が通っているのですが、そのうちの2人がシーズン開始を待たず怪我で長期離脱ということになってしまいました。オーバーワークで膝を痛めたようで、しばらくスポーツ活動は禁止とのこと。2人とも去年まで主力を担ってくれていたメンバーなのでこれまた痛手となりました。

不幸中の幸いだったのは、新たに加わってくれたメンバーのうち特に2人が強烈に戦力アップに貢献してくれていることでしょうか。彼ら、(ここでは仮に12歳のAくんと次男と同じ11歳のBくんとしておきます)の加入により不安視されていた守備面が大幅に改善され、敵陣からロングボールが飛んでくる度にハラハラドキドキすることが大幅に減りました(私調べ)。Aくんは次男と同じ地区トレセンで、ポジションはMF。上背は次男よりも少し小さいくらいとこちらでは“チビ“と言われてしまいそうな体格ながら、一旦動くと全身がバネのようで、しかも足が早くてスタミナもあるまさに運動神経の塊、という選手です。私と次男の間では以前から良い選手だと話をしていたのですが、我がチームのキャプテンがうまく勧誘してくれたらしく移籍してきてくれました。代わってBくんは隣地区のU12トレセンに所属していますが、サイド全般を担当する選手で、こちらは逆に年上に並んでも引けを取らない上背ですので加入後は守備の一翼を担ってくれています。2人ともとても良い選手で、よくぞウチのチームに入ってくれたな〜と感謝するばかりです。

リーグが始まる前にフルメンバーで何度か練習試合を組んだのですが、対戦相手はどこもレベルが上の相手で正直厳しい戦いが続きました。しかしそんな中でも、昨シーズンリーグ2位のチームを相手にしても新戦力を全員投入するとがっぷり四つで戦えることがはっきりとしたのはチーム全体に勢いをもたらしました。3つの地区でそれぞれリーグ2位のチームとの練習試合は1−0勝ち、0−1負け、1−4負けと最高とは言えないまでも昨年までのチームでは考えられない粘りを垣間見れたことは子ども達にもはっきりと変化が理解でき、自信につながったと思います。

更に最近になって2人、次男と同じ11歳ですが別地区でトレセンに入っていたことのある選手たちが加わり、どのポジションにもある程度戦える選手が揃ったところでいよいよシーズン開幕です。

平日だったので夕暮れ試合

初戦の相手は我がチーム同様今年から昇格してきたチーム。ホームゲームで気合も十分、終わってみれば次男の2ゴール1アシストを含めた大量6得点で完勝、チーム全員で開幕戦の勝利を祝うことができました。残念ながら2試合目は次男と同じトレセンに所属しているU13の選手が2人所属している強豪チームで、徹底的な早いプレスに苦杯を舐めましたがまだまだリーグは始まったばかり。試合の後で自分のプレーを見直して良かった点反省点を確認し、さらなるレベルアップを図ります。親からすればもともとこのリーグに上がった時点でシーズンは負け越すことも織り込み済みですから、勝てば儲けもんくらいの気持ちで見ています。

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つくづく思うのですが、幸運にも色々な選抜やチーム練習に呼ばれるようになって以来、次男はフィールド内外での気持ちの表し方が大きく変わりました。

かつては自分のプレーにそこそこ自信はあったものの、ユースや選抜に顔を出すと周りの子が異常に上手く見え体も心も萎縮して声も出せない姿が見られました。それがいつ頃からでしょうか。まず、年上のリーグで戦い結果を出したことで精神的に成長しました。ですがすぐに年上のトレセンで揉まれて徹底的に敗北感を味わい、そこからまた這い上がりました。ユースの練習にも呼ばれ、一度はコーチから移籍手続きの書類を手渡されて最高の気分を味わいました。でもそこからコロナ自粛などを経て、ゴタゴタがあって移籍の話は立ち消えになって悲しい思いもしました。セレクションを受けて、プレーは絶賛されたのに気性の面で不安視され落選しました。… 書いているだけでもすごい浮き沈みのあった一年だったと思うのですが、こんな年を過ごしたおかげでフィールドの上で『見られる』ことを以前よりもずっと意識するようになり、それを楽しめるようになりました。弱い自分に飲み込まれないことの重要さを誰よりも感じたのだと思います。

今はフィールドの中でチーム全体に大きな声で指示を出し、チームで一番年下のくせに一番頼りにされる選手になりました。次男が幸運だったのは年上のチームでプレーをすることを認めてくれそして一年早くトレセンに推薦してくれたチームコーチ、そして例外を認めてくれたトレセンのコーチ陣に出会えたことです。おかげさまでトレセンのコーチにみっちり一年余分に鍛えてもらいましたので、同級生には負けないという自信もつき、トレセンの仲間達とも本当に仲良くなりました。一年年上のトレセンで練習をしていたこともあって、リーグ戦で対戦するチームには毎試合大体知り合いが1人か2人はいて、お互いの手の内を知りながらの真剣勝負は楽しくてしようがない様子です。試合が終わると相手チームの選手達と和気藹々と話をしている姿をしている姿を見るとより成長を実感します。

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そんな次男が立ち向かう新たな挑戦、おそらくそれが東バイエルン地区U12代表選抜ということになるのだと思います。

合同選抜練習

西バイエルン選抜に所属している年上の友達(日本人)に聞いたところによると、東バイエルン選抜は特にチーム活動が活発で知られているらしく、そのため地区対抗戦になった時などはチームとしてまとまっていてとても強いのだそうです。その話が示すように次男がセレクション兼トーナメントに招待された後毎週のように東バイエルンサッカー協会少年の部から連絡メールが届くようになりました。予定もずいぶん先まで決まっていて、7月まで毎週火曜日に練習か練習試合が設定され、主に30人ほどのプールされた選手達の中からその都度微妙に変えたメンバーが招集されます。東バイエルン協会の代表の方のお話だと、全ての子供の成長具合を均一に見るため、あえて全ての練習や試合に100%招集される子はいないようになっていて、さまざまな状況に合わせて違う組み合わせなどを試しながら将来性など全体を注意深く見ているということでした。

次男は早速トーナメント後の合同練習に呼ばれ、一時間半かけて行った先で集められた25人の子供達が20人ほどのコーチ達の前で練習をしました。もちろん親はフィールドの横で観覧です。最初はあの大勢の大人たちは何のためにいるのだろうと思って見ていたのですが、子供達には様々な地区のトレセンコーチが25人を別々に見た上で意見を出し合い、その後の練習や試合に招集するメンバーを決定すると告げられていたそうです。練習は一対一や二対二、パスやドリブルのチェックから狭いフィールドの中での試合形式、そして最後に大きなフィールドでの試合形式が行われました。次男は普段サイドハーフやトップを担当することが主なのですが、選抜ではコーチから子供達にポジションの指定があり、何人もの子供が普段と全く違うポジションにつくよう指示されたそうです。次男はミッドフィルダーに指定され、慣れないポジション、慣れないフィールドに慣れないチームの中明らかに足掻いていました。特にチーム内でみんなバラバラに動き回るんで守備で裏を取られる場面が何度かあり、必死に走るも距離が長すぎて最後には完全に足が止まっていました…。帰りの車では泥のように爆睡でした。

その次の週はトレセン対抗戦、U12選抜で出会った子やチームメイトと今度は敵味方に別れて試合です。近隣3地区の合同試合で、2010年チームで出場した次男は早速東バイエルン選抜で出会った子達と試合を通して更に仲良くなったようでした。

2試合して一勝一敗、1ゴール1アシスト

翻って先週はまた東バイエルンの選抜の練習試合に招集され、またまた一時間ちょっとかけて会場に向かいました。今回は18人の子供が招待されてそれを2チームに分け、対戦相手も次男達の所属するリーグで前期優勝しているU13の強豪チーム、そして隣国チェコから招待されたU12のチームという顔ぶれでした。

東バイエルンチームは20分ハーフの前後半で出場するチームをガラリと交代させ、招待した子供達全員に出場機会を与えると同時にそれぞれのプレーを観察しているようでした。次男は車を降りたらさっさと友達と一緒にフィールドに行ってしまったんですが、それもそのはず。フィールドには前の週に地区対抗試合で対戦した子や選抜で一緒だった子など、次男が上手かったと言っていた子達が軒並み揃っていて、次男を迎え入れてくれていました。かつて自分が戦って強かった相手が味方になるのって、側から見ていても漫画みたいでワクワクします。子供達もそんな気持ちだったのかもしれません。

次男曰くですが、選抜チームを前半組と後半組の二つに割ったうち、前半チームの方が明らかに強いメンバーで構成されていたそうです。そうなると自分で言っていますから次男は当然前半組で、年上の強豪相手に0ー1で押され気味に20分を戦いました。その後後半から入った(次男曰く)ちょっと弱いチームが一得点返したものの3点を失い、4−1で敗れはしましたが、チームの意思疎通ができてきたのか相手チームがバテたのか、その日の最後に行われたチェコからの招待チームには圧倒の前半組6点、後半組4点の10−0で圧勝しました。次男も慣れないミッドフィールダーの位置から一得点をマークし、仲間達から祝福されている姿が見られたのはまずよかったです。

試合後次男はまた新しい友達ができたと教えてくれました。その子が次男とプレースタイルが合ったらしく、とても息が合って帰りに携帯番号まで聞かれたと笑っていました。この調子で、仲間から信頼されるプレーヤーになれたらいいなと話をしながら帰路につきました。来週はイースター休み、まだまだシーズンは続きます。


ではまた。。。

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