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大人だって夏休みが欲しいんだ

会社員のまとまった休みといえば、年末年始か有給休暇の消化くらいしかない。(夏休みがある会社勤めの人はおめでとうございます)

それでも、厚生労働省が実施した「令和2年就労条件総合調査」では、年間休日の平均日数は110.5日だったと言う。100日以上あるなんて意外と多いな……と思ったりするが、否。

そもそも「平日5日働いて2日休む」ルーティーンでは仕事の疲れは取れないだろう。土曜日は前日までの疲れを癒すのに精一杯で、日曜日も翌日仕事があるのであまりはしゃぐことはできない。たまに祝日もあるけれど、月に一日あるかないか位。

社会人になって時が経つのが非常に早くなったと感じる。

ありきたりな表現だけど、目の前の仕事を片付けていたら、1週間が一瞬で終わって、気づいたら1ヶ月、1年と過ぎている。数十年働きまくって老後にやっと自由な時間が持てる……。そんな人生楽しくないのではないか、と最近強く思うようになった。


学生の頃は毎日忙しかったけど、春休みや夏休み、冬休みときちんと長期的にリフレッシュする期間が設けられていた。でも社会人になると、全くそれがない。なぜだ。まさにWhy Japanese people。(ひょっとしてみんな、仕事大好き?私も今の仕事は楽しいし、やりがいももちろん感じているけれど、人生を捧げるほどではないと思う。これは自分の思考が問題なのか?)

社会人になっても、転職の間だったり休職期間を取得したりで自由な時間を作り出すことはできるけど、そこまでメジャーなやり方ではないだろう。今経済を回してくれている「普通の社会人」は皆なぜ、社会人の生活ルーティーンに適応できているのが理解できない。

人生の夏休みが欲しい。大人だって、夏休みが必要だ。

slackの連絡も、月初にやらなきゃいけない嫌な仕事のことも全く考えなくていい「精神的に自由」な期間。目の前のことを消化するだけではなくて、周りをぐるっと見渡せるような余裕が欲しい。

今日も明日も何もしなくて良くて、どこに行っても誰にも何とも言われない自由。酒を飲んでプールに入って本を読んで眠ったりする時間。季節の変化を見て感じて、風の音を聞く。何もないことを楽しむ贅沢なひととき……。


もちろんずっと休んでばかりだと、自分の性格上根が腐ってしまう気もするので、ちゃんと社会復帰はしたい。でも今の生活を数十年、ずっと続けていけていられるとは考えられない。

社会人にも制度として、一定期間の夏休みがあればいいのにと思う。フリーランスではない新たな選択肢。会社の休職制度に申請できるのは、傷病や出産育児、介護などの理由がメインだけど「留学」だったり「旅」「本を読みまくる」とかの理由でも休職できるような多様性があれば良いのにと思う。ゆっくり休んで色々な世界を見て、人間として成長してからまた会社に戻って働けばいいのではないか。

そんな自由な休職制度があれば会社側としても、他の会社に転職する人数を減らせるメリットもあるかもしれない(まあどこの企業も目先の利益を追求してるから難しいんだろうけど)。


私は、大人の夏休み制度が欲しい。健康で文化的な最低限度の生活を営むための、休暇をください。

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