新聞記事より 「幻の石橋」を嘉麻市指定文化財に 架橋150年以上のリブアーチ

福岡県嘉麻市の赤間幸弘市長は30日、市議会定例会で同市桑野を流れる遠賀川に架かる石橋を指定文化財に登録する方針を明らかにした。市によると、架橋から150年以上経過しているとみられ、全国的にも珍しい石材を縦向きに組む「リブアーチ」と呼ばれる工法で作られている。
 2019年から、朝倉市の朝倉高史学部がこの橋について研究。文献調査や住民への聞きとりから、現存するものが数少ない「リブアーチ」工法であることや、昭和初期には農道として使われていたことなどが分かり、地元住民の間でも「幻の石橋」として知られるようになった。
 しかし、管理者がおらず、劣化も進行。地震や豪雨などで崩壊する可能性もあることから、20年10月ごろ、同校と地元住民らが橋の保存を求める要望書を嘉麻市に提出した。
 市では、熊本大の専門家らと文献調査や現地調査を重ね、幕末ごろに完成したことが分かった。主にハゼの生産のための農道として使われていたとみられるという。 今後、市は県とも協議して管理先を決める予定。市の担当者は「リブアーチ式の石橋は非常に希少性が高い。保存のため来年度内の登録を目指したい」としている。

2021/12/1 5 西日本新聞より

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