ブスの戯言。

2016年。わたしの事を好きだという男性が現れ始めた。

奇特だ。

そして揃いも揃って皆、不器用だ。

たった一人を除いて。


先ず。不器用チーム。

みんな、わたしの何を知って好きになるのだろう。その理由が見えてこないし伝えてもくれない。

お店のカウンター越しに見てるわたしは…24時間×365日のほんの一部分だよ。

ならば顔なのだろうか?顔なら顔と言って欲しい。

わたしは自分の顔が好きではないけれど、自分のスキルで稼いだお金をわりと顔に突っ込んでいるので、褒めて頂けるとそれはそれで非常にありがたい。

が…不器用チーム。もしくはチーム不器用は。。。

意外と精神性を褒めてくる。顔の事は褒めてもそこそこに。顔よりも内面を褒めた方が男としてベターと言わんばかりに。ウィリアム・テルや那須与一もビックリするくらい的外れに内面を褒めようとする。

わたしは自分の顔も好きではないが。それよりも内面がもっと好きではない。少なくとも取り繕って当たり障りなく人と接している時の自分は特に好きではない。

自分の好きな自分は、斜に構えて色々な人や物事に毒づいている自分や…深夜3時に半裸でベッドにうつ伏せになりながらポエムやエッセイをしたためている薄ら暗い自分だ。

そんなわたしに例外の一人はハッキリと言う。「可愛い。初めて見たときからイイと思っていた。」

わたし的には口説き文句にはこれこそがベターだと思う。

わたしがいかに自分の顔が好きではないと言ったところで、彼はそれを可愛いと思う分には自由だ。訂正させることは出来ないし、する必要も無い。

そして自分がどう思っていようが、可愛いと言う言葉に喜ばない女はほとんどいないと思う。

下手に内面を褒めると、的を得ていない場合「何を解ったつもりになってんの…?」というカウンターパンチとなってマイナス評価になる。

内面を褒めたかったら、内面がしっかりと見えてきてから褒めればいい。それこそが礼儀だ。見えないものを褒めようなんざ詐欺師やエセ宗教家に任せておけばいい。

先ずは見えるものを褒めて、デートまで漕ぎ着けて、お酒を酌み交わしながら話を引き出した部分に共感出来たなら。その時こそ褒めればいい。


モテない男には理由がある。モテる男にも理由がある。

モテない男はモテないルーティーンに居るからモテない。

モテる男はモテるルーティーンに居るからモテる。


例外の人は見た目は野獣のようだ。イケメンとは言えない。本人も自覚している。

見た目だけなら不器用チームの方が可愛らしい。

でも例外の人。野獣の人。野獣先輩。…もういいやパイセンで。

パイセンはマイナス評価というカウンターパンチを出させる事なくデートまで漕ぎ着け、適度に話を引き出しながら内面までも自然に肯定した。

スマートだ。

見た目は全くスマートではないが。むしろスマートな振る舞いが全く似合っていないが本当にスマートな男だ。

パイセンは100%助手席のドアを開けてくれる。わたしは過剰なフェミニズムがむず痒いタイプなので毎度断るけれどパイセンはドアを開け続ける。

「そこまでしなくてもいいよ?」とお伺いを立ててみたけれど。返ってきた言葉は「俺がやりたいと思ってるからやってる。どうしても嫌だったら言ってくれ。」クールかよ…パイセン。


おそらくチーム不器用はドアを開ける気持ちがあっても実行に移さないタイプだろう。

恥ずかしいから?そこまでするのは逆にダサいと思うから?重い奴って思われたくないから?

何にせよ。それ、全部相手の事より自分の事よ。

恋愛に不器用な男たちは色々なところでちょっとカッコ悪い。好きだと言いながら、実際は自分のことばかり考えている。目の前の女よりも、自分の感情や体裁を優先しちゃう。

そういう人と時間を共にすると、あぁ…わたしという女はまだまだだな…と考えさせられてしまう。

人の恋に付き合ってBADにキマリたくないじゃない。


大人の恋は一人でするものじゃないと思う。

恋は二人の登場人物が生み出す物語のはずなのに。

一人でしている恋は空回り。

申し訳ないが…それを可愛いと思う母性は2016年現在、わたしには存在しない。


生意気言ってごめんなさい。

でも色恋は先に惚れた者が負けだと思うの。

だって大抵、最初は同じ土俵に立っていないのだから。

でも、デートまで漕ぎ着ける人は漕ぎ着けられるの。

お金が全てじゃないけれど。

お金と時間と気持ち、全てを一番使ってるのは一番スマートな男だったりするわけよ。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?