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【読了】メモの魔力

こんにちは、かまです。

今回はこちらの本。

SHOWROOM代表、前田裕二さんのメモ術についての本です。

気になった部分を4つのトピックでまとめます

1. メモの魔力とは

ズバリ、本書で言っている『メモの魔力』とは、以下の二つに集約されると思います。

①物事の本質に向かって考えられるようになる。
②自分の価値基準を確立できる。

詳しくは次の2・3章で言いますが、心に引っかかったことをメモに書き留め、それについて考える癖をつけることでいずれは本質をつかめるようになるということ。そしてそれを自分自身に向けることで、「自分」がどういう人間なのかを客観的に考えることができ、自分の中の価値基準を確立できるようになる。

これらが本書の軸になっています。

その中で、私が気になった部分をピックアップして紹介します。

2. ファクトから本質をぬきとる

前田さんがメモを活用するのはアイデアの創出のためです。アイデア創出のステップは以下の3つです。

①ファクトを集める
②抽象化する
③転用する

前田さんのノートには、日常の気づきや会議で出たデータ・意見などの客観的事実が毎日書き込まれています。それら事実を活用するために、抽象化します。つまり本質を明らかにするということです。

例えば、「鶏肉のチャーシューと玉ねぎをタレで煮詰めて、卵とじにしたら意外にも美味しかった」という事実をなぜ?という観点から「特に玉ねぎと卵とじの相性がよかった。玉ねぎと卵さえあればどんな料理とも合うのではないか」というように抽象化します。

それを転用して「余っている魚があるので、それを焼いて玉ねぎと卵とじしてみよう」というように活用します。

前田さんのノートは少し特殊で、この3つのステップを行うための工夫を自らしていました。

まとめると、メモは事実を蓄積するだけはなく、そこから本質を抜き取る。そして別のことに転用すれば、アイデアとなる。

(補足)個人的に好きだった話:「標語」について

書き留めた事実に一言でタイトルをつけるのが本書での「標語」なんですが、これは会話のキーワードと同じ意味を持っています。

話し手が先に「これは〇〇についての話です」とタイトルやキーワードを言うことで相手への伝導率は格段に変わります。逆に聴き手だったとしても、「それって〇〇って話ですか?△△っていうことですよね?」という相槌は興味を持って聞いており、理解していることの証でもあります。

瞬時に標語をつけられる人は話し上手であり、聞き上手であることが分かりますね。

3. 自分の中のコンパスを作る

コンパスとはつまり、自分の人生の指標となる価値観

多くの人が幸せな人生を送りたいと思いながらも、自分が何に喜びを感じていつ幸せだと感じるのかを分かっていないのです。

前田さんの元には、主に若い世代から「自分のやりたいことが見つからない」という質問がくるそうです。私自身もその一人です。

自己分析がその悩みを解決してくれると前田さんは言っています。

その場合も先ほどの3ステップが重要になってきます。

①事実(過去の自分の経験や出来事)
②抽象化(感情や行動の要因)
③転用(自分の性向、感情起伏の特徴)

このように三段階で考えていけば、自分が何が好きで何にこだわりがあるのか。自分のことを知ることができます。

前田さんは幼くしてご両親を亡くされて、路上で弾き語りをして生計を立てていた時代もあったみたいです。それが今の活動にも繋がっているとおっしゃっていました。そんなインパクトのある事件はなかった!と思うかもしれませんが、何が起こったかではなく、どう思ったかです。どんな些細なことでも構いません。過去を紙に書き出してみましょう。

(補足)自分の過去がなかなか思い出せない人へ

ライフチャートをご存知でしょうか。

横軸を年齢として、その時自分の感情がプラスだったのか、マイナスだったのかを縦軸で表すものです。いきなり思い出す前に自分の人生を振り返るための一助として使ってみてください。

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4. ドリームからゴールへ昇華する

自分のコンパスが決まれば、自分が幸せだと思える夢が見えてくるかもしれません。夢というのは大小様々ですが、ほとんどの人が考えたことがあると思います。

夢は、目標とも言い換えられますが、夢と目標の違いはプロセスが明確に見えているかいないかだと思います。ほとんどの人が「年収〇〇万円稼ぎたい」や「南の島でゆったり暮らしたい」と夢見ながら、それをどうやって叶えるかというプロセスについて本気で考えたことがないのではないでしょうか。

本書では、夢を大小関わらずいくつも書き出していい。それに優先順位(重要度)をつけて本当に大事にしている夢を見つけます。

自分の夢を見つけたら、それを叶える方法をできるだけ具体的に書き出していきます。

例えば、「40歳でリタイアして、あとは悠々自適に暮らしたい」という夢を持ったとします。

・リタイアするということは、働かなくてもお金に困らない資産形成やシステムを40歳までに構築する必要があるよね。

・会社を経営して、いずれは一部上場の会社にして自分の資産を形成しよう。

・今は起業するために経営の勉強をしたり、仲間を増やすことに時間を使おう

というように自分が今できる行動にまで落とし込みます。そうすることで、逃げ場がなくなって言い訳ができなくなり、行動できるようになります。

"夢" の状態から "目標" の状態に落とし込むわけですね。

まとめ

メモの魔力とは本質を見つけ、転用する力と自己価値基準の明確化だとまとめさせていただきます。

詳しいメモの取り方を知りたい方はぜひ買って読んでみてください。

思考に関する細かいテクニックや自己分析1000問など、一冊でしばらく楽しめる本だと思います。

それでは。

ラジオ、動画作成などの肥やしとして大切に口座に納めさせていただきます。