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眠気の理由。

声が好きな人に吸い込まれる習性があるらしく、好きな人たちを思い出すと、その人の口癖と声が頭をよく回る。
少し真似してみたくなり、1人のときにそうやって話してみたりする。
なんだかちょっと憧れが自分の一部になったような気分だ。

母の声は昔からどうしても眠くなる。
子供の頃、宿題を教えてもらうときも、どうしても眠たくなって集中できなかった。
頑張ろうとしても、途中でうとうとしてしまう。
妹もそうだったらしい。
2人でなんでだろうねと話す。
そんな声がずっと好きだ。

近頃、わたしの赤ちゃんはわたしが誰かと話していても腕の中で寝てくれる。
眠くなるのかい。
これからもわたしの声をいっぱい聞いてくれるのかい。
眠くなっちゃうと会話にならないね。

そうやって、このあと何十年も、彼の記憶の中でわたしの声は眠くなるものであってほしいと思う。
「だって眠いんだもん」っていつかいつか言ってくれ。

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