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「私の脳内では今も雛壇が高速回転している」後編

私の中にいる巨大な雛壇(女の子の呪い)を回転させるために、
私は音楽ドラマを作った。

「Curly long Hair and Huge big Ribbon」(くるくるロン毛とデカりぼん)というタイトルの音楽ドラマを毎週1話(1曲)づつbandcampやiTunesなどで配信し、
3月3日全21話(21曲)で無事に最終回を迎えた。

物語りは、
第1話「How to make diamond-shaped rice cake(菱餅の作り方)」から始まり、

3人官女がお酒やドラッグをキメて愚痴を言ったり(と言ってもセリフは無いが)、

お雛様が電動ダッチワイフになって歌ったり、

幻の赤いログハウスを見てしまった近所のオジサンが爆縮爆発を繰り返したり、

鶏と結婚した男が鶏少女を授かったり、

洗濯機からリスが出て来たりした。


そして、第20話「Freedom for Hinadolls!(雛人形達に自由を!)」でついに雛壇は高速回転した。


雛壇は、雛人形を振り落とし、雛人形も雛壇自身も、どこまでも遠くへ走り去って行った。


最終回「red log house 」では、振り出しに戻るかのように女の子が叫ぶ、

”赤いクレヨンが欲しいの!赤いクレヨンちょうだい!赤いクレヨンちょうだい!”



雛人形達は雛壇から振り落とされ自由になれたのだろうか、




私は閉経を迎えた。




果たして私の中の呪いの赤色は、
ただの赤色に戻る事が出来たのだろうか。 

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