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アートめぐり 川越市立美術館

 今年、最後のアートめぐりになりそうな予感がする美術館となりました。

 地方の美術館は、地元の芸術家を収集していることが多く、すごい好きな方でない限り、作品の偏りで飽きてしまうことが多いです。

 そのため、見るかどうかを迷いましたが、友人に見てみようと背中を押され、訪れました。

 とても小さな美術館でしたが、相原求一朗記念室にある作品も常設展示の『動物大集合!―蜘蛛から羊まで―』もさまざまな作品があり、面白かったです。

 現代芸術家の金沢健一さんの『鉄板上の音散歩』といつ企画展もあり、幅広くアートに触れることができる美術館でした。なんでも、思い込みで体験しないのは、もったいないですね。

 『鉄板上の音散歩』は、木製のマリオネットを鉄板の上で歩かせて音を鳴らすという体験型の作品でした。

 不器用なので、マリオネットをうまく歩かせることができず、係の人に動かし方を教わり、なんとか音が出せました。

 私には鉄板から響く音は、なんだか世紀末のような悲しい音に聞こえたのですが、居合わせたマダム2人は、この辺の音が綺麗となんとも純粋に楽しんでいました。

 受け取る側が、前向きかどうかで、現代アートの捉え方は変わってくるものですね。

 現代アートアレルギーの人がたまにいて、実は私も数年前はそうでした。

 偏見で申し訳ないのですが、現代アートは、自己を見つめる、環境や平和を見つめる、重くるしいものが多く、展示によっては息が詰まる時があると考えていました。

 そんな中、瀬戸内国際芸術祭に行って、旅行のワクワク感の中で感じた現代アートはとても素晴らしく、それ以来、現代アートだからと言って見るのを避けることはなくなりました。

 旅先で、アートに触れると、また新たな魅力に気付くことがある。今回は、地方の小さな美術館も素敵だと気付かされた体験でした。

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