読書の記録 汐の声
山岸凉子さんの『汐の声』を読みました。短編ホラー作品です。
幽霊だけではなく、人怖もあります。全部怖くて、おもしろかったのですが、印象に残っているのは2つ。
●『汐の声』
霊感少女サワは、幽霊が見える訳でもないのに霊感があるようにテレビに出演しています。取材のために訪れた幽霊屋敷で、本物の幽霊を目撃しますが、誰からも相手にされず・・・。
霊感なくても、幽霊と波長があうと見えることもえるのでしょうか。
子どもの幽霊とは、そういうことかと最後まで読んで納得。やっぱり、普通ではない人が幽霊になると手に負えないですね。
●『夜叉御前』
主人公の紀子が、鬼に悩まされ、負けまいと奮闘しますが、鬼の正体は・・・。
始めは、鬼が出てくるホラーと思いましたが、紀子も普通じゃないし、生きている人間が一番怖い!
最後まで読んで、そうだったのかと驚かされました。人怖な話ではあるのですが、そうなるに至ったのには、やはり鬼の仕業なのか・・・。いろいろ考えさせられるお話です。
ホラーって怖すぎると鬱々してしまうので、短編でサラッと読めるのが、私にはちょうどいいです。山岸さんの絵は美しいので、余計に怖さが引きたちますね。
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