読書の記録 楽園のカンヴァス
ずっと読みたいけれど、読むのを迷ってた原田マハさんの『楽園のカンヴァス』を読みました。
なんで迷っていたかというと、史実でもアートでも本物が関わっているのにかかわらず、安っぽい創作だととたんに萎えてしまうからです。
特にアンリ・ルソーは、好きな画家の一人でもあるため、読んでがっかりするのは嫌だと思っていました。
それでも実際読んで見ると、本当におもしろかったです。アートへの情熱と恋心のストーリー展開が素敵で、やっぱり好きなものが一緒だと恋に落ちやすいものでしょうか。
『夢を見た』という架空の絵とルソーやピカソについてのお話も、本当こうだったらいいなと思える内容で、アートに詳しい原田マハさんだから書けるものだと思います。
ルソーは、遠近法も分かってはいない日曜画家と生前は認められていなかったのは事実です。けれど、税関吏をやめて絵に専念して描き続けて、遠近法を理解していないっていうのは、私は違うと考えています。
やっぱり彼自身の作風を目指したのが、あの表現だったと信じたいです。遠近法で写実的に書くことだけ追い求めいたら、税関吏をやるくらい能力があったら自分の絵が表現されていないことぐらいすぐに気付くはずです。
いつか本物の『夢』や『蛇使いの女』を見てみたいです。こうやって人生のやりたいことが、増えていくのですね。一つずつ達成できる人間になりたいものです。
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