第5章~モチベーションアップ策とは?①
□ 社員の「やる気」が会社の原動力!
売上高・利益ともに、日に日に減少している会社は少なくありません。
低迷している原因は何でしょうか?
いろんな原因があると思います。
ごく次元の低い原因から、高等的な原因まで...
いいえ、
今まで多くの会社とお付き合いさせていただきましたが、ほんの些細な、まったく基本的な部分での問題点が原因になっていることがほとんどであったような気がします。
私の師匠、友江照幸は日本一のコンサルタントですが、友江は、「儲けることなど簡単だ、儲かるようにやるだけだ」と言っていました。
たいへん大柄な言葉であるとお感じになられる社長もいらっしゃるかと思います。
友江が言うのは、低迷している会社のほとんどが「基本的な儲ける仕組みすら持たず、儲けるためのやるべきことが何もなされていないじゃないか」、ということです。
では、「基本的な儲ける仕組み、儲けるためにやるべきこととは何か」
社員の「熱意」をいかに引き出すか、やる気のある優秀な幹部をいかに「育て」ていくのか、会社経営上最も難しい課題である「社員教育」です。
以前も書きましたが、社員の「やる気」を喚起することは、社長、そしてまたコンサルタントの多くが最も苦手とする事柄です。
同時に、実は最も大切な課題であることも、誰もが認識しています。
社員教育の難しさは、それが社長、幹部、社員の人間性に直接関係してくることであるために発生します。
すなわち、人間と人間とのかかわり方、「人の心」に根ざした問題であるだけに難しくなります。
しかし、社員教育についても、いろいろ具体的な方法を使いながら、社員の「やる気」を引き出し、うまく誘導していくことができます。
社長が行う経営戦略の中で、「具体的な仕組み(ツール)を使いながら、社員の「やる気」を引き出していきます。
経営戦略のすべては、社員の「やる気」を引き出すという一点に結びついていなければなりません。技術的なことは、二次的なものであると思います。
通常、社員教育というと、外部のセミナーに参加させたり、外部講師を招いて講義をしてもらうといったことを行います。
しかし、本来、社員教育はセミナーを聞くことが「目的」ではなく、そこから「スタート」すべきものです。
すなわち、セミナーの有意義な話を、自らの仕事でどのように活かしていくのか、ここからが本当の社員教育の現場となります。
話を聞くだけの受身の教育では、社員に「熱意」を持たせることはできません。
自ら、責任を持ち、知恵を絞り、考えながら行動することによって、社員は「やる気」をはぐくみます。
次回、もっと詳しく社員の「熱意」を「育てる」「社員教育」についてお話します
分かりやすく経営に対する思いを伝えたい