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ラビリンスワールド【連続小説】(その11)

 しばらくして目を覚ますと、ダイキがもう1試合しようと言ってきたが、俺は勝つ自信を失っていたので断った。ダイキはしつこく試合を申し込んできたが、俺は逃げるように格闘技場を出た。カフェに行って敗因を考えることにした。カフェの窓際の席につき外を眺めながらコーヒーを飲んで敗因について考えていた。
「この武器なら、ダイキに当たれば1発で倒せるのだか、なかなか当たらないな。どうすればよいのだろうか」と考えていた。こちらの攻撃が当たるまで、防御で持ちこたえる必要があるなと考えていると、ふと窓ガラスに映った自分の姿が目に入った。その姿をみて気が付いた。
「俺、横しまの服を着ている」もっといい防具が必要だと気が付いた。しかし、手元には310ゴールドしかなかった。310ゴールドでも防具が買えないことはないが、ダイキの攻撃を受けてもダメージをあまり受けない防具がいいと考えて3,000ゴールドはする防具がいるなと考えた。
「ゴールドが足りないな。どこかでゴールド稼がないといけないな」とひとりごとをいっていた。手っ取り早くゴールドを稼ぐには北の裏山に行って価値のある石を探すのが一番だなと思った。
「善は急げだ」
早速、北の裏山に向かった。
「確か、この辺だったと思う」
探しても、探しても前回見つけたような一部が銀色をした石は見つけられなかった。
「おかしいな。場所が違うのかな」
似たような風景だからもしかしたら場所が違うかもしれないが、確かめるすべはなかった。この前拾った石はあきらめて別の石を探すことにした。捜索範囲を広げて探してみたところ、小さい石だがよく見ると青く輝くところがある石を見つけた。おそらく、この石も価値があるに違いないと思った。あたりを少し探すと比較的簡単に見つけることができた。周辺を探したところ1時間ぐらいで10個見つけることができた。
「探せばまだありそうだが、価値のない石だったら集めても無駄になるから、価値がある石かどうか取引所にもっていってゴールドに替えてみよう」
価値があったらまた来ることになるので、木の幹に武器で印をつけておくことにした。
「これでよしと」
拾った10個の石を持って取引所に向かった。取引所について石を売ったところ、大きさにもよるが、1つ約200ゴールドだったので、10個で2,000ゴールドだった。
「期待したほど高くは売れなかったが、こんなものか」
よし、価値がある石だということが分かった。今日は疲れたから、明日ありったけ拾いにいくことにしようと考えた。とりあえず今日はカプセルホテルに戻って休息することにした。
 翌朝、早速裏山に向かった。目印をつけていたのですぐに目的の場所を探すことができた。
「目印をつけておいてよかった。たくさん探すぞー」
しかし、あたりを探し始めがなかなか見つけることができなかった。1時間探しても見つけられず、2時間探しても見つからなかった。
「昨日、全部拾ったのかな」
いや、そんなことはないはずとさらに範囲を広げて探してみた。合計3時間探したが、見つかったのは1つだけだった。
「昨日、まだ、たくさん残っていたはずだが」
あきらめきれなかったのでその辺に落ちているきれいそうな石も持って、取引所に行ってみたが、200ゴールドにしかならなかった。所持金は合計で2,800ゴールドしかなく欲しかった3,000ゴールドの防具は買えなかったので、2,000ゴールドの防具とついでに100ゴールドのヘルメットも買った。ズボンを持っていなかったので、服屋に行って、100ゴールドのズボンを買った。早速、買った防具、ズボン、ヘルメットを装着し、横縞の服を卒業した。

これまでのストーリー


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