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池袋から生まれる、新たな音楽の祭典

東京には音楽を楽しめる場所がいくつもありますが、僕の周りのミュージシャンたちはここを拠点として意識しているところがあって、音楽的にハプニングする、僕が思う「東京の音楽」の中心地になっています。
「今」という時代と場所も一緒に音になって、世の中に一石を投じている。それがライブハウスではなくカフェであるというのも面白いですよね。

今思っているのは、近い未来に「東池袋の音楽」という文字を見ただけで音楽が立ち上がってくるような状況にしていきたいということ。
だからみなさんにも東池袋という場所を気にしておいていてほしいですね。

- 石若駿 - OIL MAGAZINE ホンマタカシ「TOKYO AND ME」

「街から鳴る音」について、考える。多分、2020年の最初の緊急事態宣言の時、自分のお店から「街からも」音がなくなった、あの喪失感が今でも忘れられないのだと思う。

東京でお店をやっていて、自分のお店が何かのシーンに加担するとは思ってなかった。ただ、7年半やっていたら、自然と何かが積み重なって表現する場所となった。そして、それが今一番嬉しい。

ことの始まりは、石若駿さんが上記リンクの写真家ホンマタカシさんの連載「TOKYO AND ME」で、自分のお店「KAKULULU」を含めた「東池袋」という記事が上がった事だ。

自分はこの東池袋が地元だ。ただ、池袋で音楽を得ようと思えば、ウイロードかビックリガードをくぐり抜けて、西池袋にいかなければならないと思っていた。トンネルをぬけて、少し背伸びして表現しようと思った数々の青春の日々と場所。

そこから倍の年を重ねて、自己表現の場所を得て、まさか「東池袋」にシーンがあるような記事を石若駿さんから伝わることが本当に嬉しかった。
そして、この記事が「としま未来文化財団」が見つけてくれたようだ。同じ池袋でカルチャーを作る。今年のKAKULULU 7.5周年の周年イベントは、豊島区が持つ最大規模のホール「東京建物Brillia HALL」で、11月5日、6日と二日間やるオファーを頂いた。

一個人のお店のアニバーサリーイベントを1300人のホールでやる、公共性を超えて何故選ばれたのかという批判も財団は多かったと思う。ただ、としま文化ウィークとして、豊島区にあるお店が豊島区で一緒にイベントを仕掛ける事を、としま未来文化財団の方々は嬉しそうに「このイベントの仕事は本当に楽しんです!」と言ってくれている。改めて、素敵なオファーをありがとうございます。

わざわざお店を飛び出して周年のイベントをする事に対して、自分の中でも葛藤はもちろんあった。正直言うと、最初に出演オファーをかけたミュージシャン達から「KAKULULUでやるなら喜んで出るけど、外で飛び出すならチョット…」と言われて、至極真っ当だと思ったし、それだけ、ウチのお店を特別だと思ってくれているんだと、逆に誇らしく/嬉しくもなったりした。

ただ、どうしても、自分のお店が「ここ」にあることを、たまには大きな外に出て、大きな声を出さないといけない場面があるのも事実。

ここ東池袋4丁目は再開発地域でもあり、いつまでこの場所で同じ事が出来るかがわからず...。何か文化的なことが行われていて、その声を誰かが、大勢の方々が拾ってくれたら...とは心底思っている。
お店に引きこもりがちな自分が今、わざわざ外に出ていく大きな一つの理由。

企画製作/運営などあまりに規模感が大きく、まずAPOLLO SOUNDSの阿部さんに相談した。阿部さんは親身に相談を受けてくれて、サンライズ・プロモーションの市川さんを紹介してくれました。サンライズ・プロモーション、イベント・キュレーターに任命され受けてくれた石若駿さんと共に、規模感、意図、世代を超えて新しいことに出会えるようにと丁寧に長い事話し合った結果、素敵なラインナップが揃いました!

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初日、ことの始まりになった石若駿に大暴れしてもらいます。本人が今一番セッションして、新たな音楽を生み出したいメンバーを選んでくれました。
石若駿が敬愛する「くるり」から岸田繁!
そして、mono no awareで活躍するMIZの二人。
ミレニアムパレードでも共に活躍するHIMIと、SMTKなど数々のプロジェクトを共にする盟友マーティ・ホロベックのベースとのスペシャル・セッション・デイ!

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二日目はフェス形式として、ジョアン・ジルベルトへのトリビュート・アルバム「アモローゾフィア」を発売した伊藤ゴロー・アンサンブル。こちら小編成ながら初演公演となります!弦とピアノがあのホールで鳴り響く瞬間が待てません。

「モノンクル」とはもう長い付き合いなのですが、KAKULULU名義のイベントとしては意外にも初出演になります!ずっと呼びたかった御二人。いつ見ても変化/進化していくモノンクルを今見れるのが最高に嬉しいです!

寺尾紗穂、伊賀航、あだち麗三郎によるバンド「冬にわかれて」。2ndアルバム『タンデム』収録の「もうすぐ雨は」を初めて聞いた時、あまりに歌詞が沁みてしまい席から立てなくなるほどでした。冬の足跡を感じながら是非聞き入って欲しいです。

キュレーターとなってくれた石若駿を、やはり、今改めて多くの人にJAZZを演奏する姿を見せたい。石若さんが人生の半分以上活動を共にする金澤英明、石井彰とのトリオ「Boys Trio」に登場してもらいます。そして、SMTKで活躍する松丸契、細井徳太郎という若手を加えた新たなチャレンジ。

そして、大ファンである「キセル」も登場してくれます。15年の日比谷野音でミナスを経由した音を聞いた時、もうひれ伏すしかない唯一無二の存在となりました。KAKULULUを開店してから7年と半分。まさかキセルまで呼べるとは...。

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このラインナップを「自分のお店のラインナップ」というのは大変おこがましい。でも最高に観たいメンバーになりました。これだけの音が鳴れば、「東池袋」を超えて[ 池袋 / 豊島区 ]全体も見直されるのでは!?っとさえ思ってしまう。

実は、今回、KAKULULU7.5周年と銘打っているが、来年以降このイベントは「Visca IKEBUKURO」というクオリティ高い一つのイベントとして、独り立ちするようにしていきたい。お店の祝い事として扱われるのは今年だけにしたい。そして、池袋の街全体で2~3会場で、サーキット形式にしていき、その日は日本で一番の音楽が流れているイベントになったら素敵だなと思う。

奇しくも今回の会場「東京建物 Brillia HALL」も同じ「東池袋」。新しい音楽に出会える場所になってハプニングする東京の音楽の中心地なる瞬間を見届けてください!

チケットは下のリンクから購入できます。プレミア席は1階A列~C列とステージ前方の席が確約され、さらにここでしか貰えないイベント・オリジナル「手染め手ぬぐい」(非売品)、KAKULULUオリジナル「ビアグラス」が付いてきます!

思いっきり泣いたり笑ったりする2日間になるはず!是非、会場でお会いしましょう!

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