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BC49「ワールドカップから見える本質」

ロシアワールドカップが開催中ですが、前回ブラジルで観戦したワールドカップで、現地で感じたことです。

[水道橋博士のメルマ旬報 vol.40 2014年6月25日発行より一部改定]

前回は「夢を叶える方法」ってことで、“神頼み”のお話を書きました。一見、怪しい話と思われたでしょうが、実際“神頼み”=夢は叶うんだっていう“思い込み”をすると、いろんな夢が叶ってしまうというお話でした。
・・・で、以前からの僕の夢で、それこそ前々から神頼みしていた念願の夢「ブラジルに行ってワールドカップを生で観てみたい!」というのがあったのですが・・・何とこの夢も叶っちゃいまして、2014年6月9日から23日まで15日間もブラジルに行ってきました。一応“仕事で”ですよ!でもほとんどサッカー観戦とブラジル観光です(笑)。観光の中に仕事を織り込んだのか、仕事にかこつけてサッカー観戦しているのか、まさにごちゃ混ぜになっています。でもそれは、先号で書きましたが・・・

夢は叶っちゃうんだって、思い込みしてるとですね、“日々の行為”と“夢を叶える行為”が、どんどん重なって来ちゃうのです。で、そういう風に考えながら行動していると、むしろ“日々のやっている雑事”すら、“夢を叶えるためにやるべきこと”に独りでに変化して行っちゃうのです。

今回まさにそれが実現したことになります。ちなみにブラジルに行ってさらに奇跡的な出会いもありました!この原稿は今帰りの飛行機の中で書いておりますが、今回はどうやって夢が叶ったのか?と、そしてその夢のブラジル滞在中に実際にW杯を生で観て感じたことをお話したいと思います。

今回のブラジル行きが決定したのは、実は5月末という本当にW杯開幕直前バタバタだったんです。まさに神懸かり的な偶然が起こったとしか思えないのですが、まずはなんでブラジルに行くことが出来たのかの経緯です。
そもそも「なんでブラジルに行けることになったか?」というと、“オトナの!”にサッカー元日本代表の中田英寿さんが出演していただいたのがきっかけです。だいたい毎月1回のペースで不定期に都内のレストランで収録をしている“オトナの!”ですが、5月は22日(木)が収録日でした。毎回結構ギリギリまでゲストのキャスティング作業をしているのですが、ワールドカップも近いですし、ディレクター陣と相談してダメ元で中田英寿さんに出ていただけないかなと思い、ヒデさんをマネジメントしている事務所に連絡しました。ちなみにこの時点ではブラジルW杯に行けるなんてこれっぽっちも思ってもおりません。最初にマネージャーさんとお会いできたのが、5月14日(水)。ちなみに14日というのがポイントです。前回読んでいただいた方ならお分かりでしょうが13日の箱根の九頭龍神社の月次祭(つきなみさい)のなんと翌日です。「九頭龍神社にお参りしたら即日か翌日に願いが叶う!」というお話が、またまた今回も叶ってしまったのでした。そこでマネージャーさんに僕はいつものように“オトナの!”のコンセプト、「僕が会いたい人か天才しか出演オファーしないんです。」「ヒデさんがお話ししたいことを存分に語ってください!」と熱く語りながらご出演のお願いをすると、なんとマネージャーさんの了解がいただけました。あとはご本人の意思とスケジュール合わせです。しかし収録日は22日(木)と決まっています。海外を飛び回っている多忙なヒデさんとスケジュールが合うかが大問題なのですが(このスケジュール合わせが、実はいつも一番苦労するのですが)、なんと20日(火)にヨーロッパから東京に戻ってくるらしいのです。そして数日してまたブラジルに行っちゃいます。まさに22日収録というのは神懸かり的にドンピシャなタイミングだったのです。

20日に帰国されたヒデさんご本人と夜お会いして、出演のご確認とトークテーマを相談しました。ヒデさんは「この“オトナの!”という番組なら自分が今考えていることややりたいことを直接話すことができるし、せいこうさんとユースケさんにもお会いしたいので!」と二つ返事でご出演を快諾していただけました。そしてヒデさんのお話ししたいことというのが、それこそ“日本の伝統文化の海外への発信”だったのです。ヒデさんは世界100カ国以上を見て回り、日本全国もくまなく見聞して、彼が知った“日本の良さ”を世界に伝えることが彼の現在の“夢”なのです。そのため彼は以前からW杯やオリンピックの時に期間限定でオープンしているnakata.net cafe を今年はブラジル・サンパウロでオープンし、そこでは日本全国の厳選された10種の日本酒と、岐阜県土岐市の美濃焼のお皿を持って行って、さらにヒデさんが日本で3本の指に入るとおっしゃる和食のお店“ラ・ボンバンス”のシェフ岡元氏がブラジルまで行き、ブラジル仕様にアレンジした和食が楽しめる趣向です。ヒデさんはおっしゃいました「もしよかったら、そのサンパウロのnakata.net cafe を取材にきませんか?6月11日(水)がプレオープンです!」僕は即答です「行きますーうううう!!」ってことで、サンパウロ行き話が急遽浮上したのです。
2日後の22日番組収録はヒデさんオススメのその西麻布のラ・ボンバンスで料理と日本酒を楽しみながら行われました。当日、せいこうさん・ユースケさんとヒデさんはサッカーのことや日本文化のことを、かなり深くかなり楽しく語り合いました。

そして番組収録の最後に、ヒデさんからMCのお二人に「ブラジルご一緒しませんか?」というお誘いがありました。当然お二人は行く気満々ですが、多忙なお二人には残念ながら長期でブラジルに行くスケジュールがありません。そこで「実は僕はヒデさんの取材で“本当に”ブラジルに行こうと思うのですが・・・」とせいこうさんに伝えると、いつも丁寧で物静かな受け答えのせいこうさんがその時ばかりは大声で「いいなああああ!!!」とおっしゃっていました。すいません、せいこうさんユースケさん。代わりと言っては役不足ですが、というわけで僕がブラジル行ってきます!

早速そこから具体的な渡航の段取りをすすめ、会社に稟議書を提出し、ビザ申請し、なんとか飛行機や宿泊場所を確保し、正式に行ける目星が着いたのが1週間後の5月末です。ざっとしたスケジュールはこんな感じ・・・6月11日(水)のカフェのプレオープンに間に合うように9日(月)出発にし、13日(金)に赤道近くのレシフェに移動し、14日(土)の対コートジボアール戦を観戦し、サンパウロに戻って17日(火)にカフェで催される日本酒イベントを収録して、18日(水)に今度はナタールに移動し、翌19日(木)に対ギリシャ戦観戦です。そしてサンパウロに戻って帰国するのは23日(月)早朝。全15日間の旅程です。ぶっちゃけ所々オフが設けてあります(笑)。
ちなみに横浜Fマリノスの大ファンで、普段は寡黙なのにサッカーのことだけ饒舌になるADの青山君、彼とはいつもサッカー談義で華が咲くのですが、そこまでサッカー好きなら今回無理してでも彼をブラジルに連れて行ってあげようと思ったのですが、青山君はパスポートの有効期限が切れていて、急いで再申請に行ったのですが結局間に合いませんでした。僕は日頃番組のスタッフに「このオトナの!は普通の番組と違って、いつ何時どんな場所に行くことになるかわからないから、普段からパスポートの準備をしといてね!」と言っていたのですが、青山君は日々のAD雑事に追われ、まさか本当にW杯に行くことはないだろうと・・・パスポートの更新をつい忘れたまま、結局ブラジルには行けなかったのでした。そうなんです“夢を叶えるのにもう一つの大事なこと”、それは“夢のために日頃準備をしていること”なのです。青山君はW杯観戦を日頃夢見ていましたが、実際日頃“夢の準備”はしていませんでした。それがどんな夢でも、夢の叶うタイミングが来ても、その準備をしていなければ結局叶わないのです。チャンスを逸してしまうのです。僕はその戒めとして、「青山君のパスポート」という新たな故事成語を提唱したいと思います。

“青山君のパスポート”:夢を叶えるチャンスが来ても、その準備ができていないため夢が叶わないこと

・・・AD青山君はまだ若いです。彼は今回のことを猛省してこれから夢をどんどん叶えて行くでしょう。

6月9日(月)。成田空港からパリ経由でサンパウロに向かいました。成田まで2時間、成田からパリまで12時間、トランジット7時間、パリからサンパウロ11時間と30時間以上かけてブラジル・サンパウロに到着しました。日本との時差は−12時間です。
10日(火)朝6時に着きました。いよいよブラジルです。

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