「書けた!」の罠

本日は物書きあるある、手応えのあるものほど当たらない問題について。

「よっしゃ書けたぞ!これは唯一無二、自分にしか書けない言葉だ…!」意気揚々と送り出したものに限って見事に撃沈。なぜこれが多発するのか、私なりに考えてみました。

自信がない。つまり裏付けがない

どこにでもありそうな言葉ほど出すのが不安になる。それはきっと、自分の中で確固たるストーリーを形成できていないから。
言葉が文字面だけで完成していて、そこに奥行きや狙いを孕んでいないとそれは偶然の産物に過ぎず、出すのを躊躇ってしまう。

ターゲットは顔が思い浮かぶくらいはっきり
一番伝えたいことは
読んだときの受け取り手の思考とそれによって具体的に引き起こされる行動

とかとか、カチッとすればするほど「どう刺さるか」が自分の中でクリアになる気がする。

中身スッカスカのお弁当はすぐ崩れちゃうけど、ぎっちり詰めれば安心安心。

迫り来るAIの恐怖

これもひとつめに繋がるけど、偶発的に生まれた言葉は「AIにも書けるのでは」と不安になる。

これを埋めるには緻密なストーリー形成とひたすらインプットアウトプット。

目的は打倒AIじゃない。そもそも闘おうとするのが間違い。そりゃあ膨大な情報がインプットされている機械ならポロポロ良い感じのを出してくれるだろう。

もしその中で「負けた」と感じたものがあれば、その理由を書き出してみればいい。

そうすればその言葉、その回路はもう自分に組み込まれて、もっともっと言葉の幅が広がるはず。

寝ろ。

深夜テンションまぐれ大当たりするときも稀にあるけど、思考が鈍っているときにちゃんと的が狙えるはずない。

睡眠、超大事。

詰まったら寝るじゃなくて、「お?私天才では?」モードに入ったら寝る。
一応念のためメモには残しとくんだけど、熟睡した後に見てみたら、耳をすませばの宝石が死んだ鳥の雛だったシーンくらいの「うわああ!なんだこれ?!」を体感できる。


以上、わかっちゃいるけどなかなか抜け出せない
「書けた!」の罠のお話でした。

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