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「落ちないESには"裏ワザ"がある」20卒佐々木さんの思考法とESの書き方


今回は、アホなESしか書けていなかった私が,20卒の先輩に添削をお願いしたところ、ESの常識をぶっ壊された上に、添削されたESが4~5社受けて全部通ったことを振り返ってみた話についての記事を書きます。


【インタビュー協力:佐々木尊亮さん】

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【佐々木尊亮】西南学院大学商学部4年生。Leverages内定者。サイバーエージェントのインターン「JUDGE」で優勝経験あり。ESで落ちたことがない強者。

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選考は落とすためにやっている


かこまる ESについて知っておいたほうがいいことはありますか?

尊亮さん 選考、特にESは落とすためにやっているっていうことかな。何万っていう数のエントリーが来ると、もちろん全員を面接することは不可能だよね。だからES、1次面接、2次面接、最終面接という各段階で落とさなければならない。意外とみんな勘違いしているのが、受かるESを探してるけど、受かるESなんてなくて。この子は落とせないな、っていう落ちないESを書くことが大事。 

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ESの極意は『成果・こだわり・伝え方』


かこまる 具体的にどんな書き方をすれば落ちないのでしょうか?

尊亮さん かこまるの添削後のESを見ながら説明するね。

〈学生時代に成果を出したことを教えてください〉
高卒の新卒就活支援を行う会社での長期インターンシップです。求人メディアへの企業掲載の電話営業業務において、東京・大阪・名古屋・福岡インターン生の中で、件数獲得数で全国2位でした。また、112万の有料プランを含むテレアポにおいて、社員も含む福岡支店で最高個人記録の1日5件を獲得しました。
〈背景とこだわりを教えてください〉
成果の背景は3つあります。1.本質的な課題の発見です。電話営業をする上で課題を分解した結果、不信・不要・不適・不急の4つの不のうち、不信の割合が大きいと考えて、解決策を立てました。2.課題発見後のトーク改善です。不信を解決するには、与えられたトークスクリプトのまま営業するべきではないと考え、トークスクリプトの改善を行いました。いきなり、高卒新卒採用メディアを売るのではなく、現状の課題のヒアリングと、今後の流れをお伝えした上で、高卒の一人一社制、厳格なスケジュールなどの長年変わっていないルールを緩和し、離職率やミスマッチを解決するために高卒メディアを作って作る我が社の商材の価値を立体的に伝えました。3.商材に価値を追加したことです。求人メディアの掲載に加えて、高卒新卒の採用ルールや、今後の採用方法の動きについて情報提供を行いました。それに加えて、情報提供によって顕在した課題に対する解決策の提示を行いました。


〈成果〉

●比較対象があるか?

求人メディアへの企業掲載の電話営業業務において、東京・大阪・名古屋・福岡インターン生の中で、件数獲得数で全国2位でした。また、112万の有料プランを含むテレアポにおいて、社員も含む福岡支店で最高個人記録の1日5件を獲得しました。


例えば、
①「営業で10件獲得しました」
②「営業で平均獲得件数2件の中で、10件獲得しました」

①と②では、どちらの方が成果がより伝わり、説得力があると思う?
もちろん、②なんだけど、①だと、10件獲得がどのレベルなのか想像がつかないよね。

かこまるのESだと、エリアでの比較がされているので、比較的優秀層が集まる東京も含めた中で成果を出せていることが端的に表れているよね。逆に、“件数獲得2位でした”だけだと、どの規模の中での順位なのかが分からないので、規模感が全くイメージできない。

そして、“社員も含む福岡支店で”ていうのでも、テレアポでは社員レベルありそうだな、というのが伝わるよね。

さらに、“112万の有料プラン”というのも、そのレベルの商材を扱ってるんだな、というのが伝わる。2000円の商材と、112万の商材とでは全く違うよね。

大体、落ちるESは、
●成果はあるが、数字が使われていなくて分かりにくい
●すごそうな成果に見えるが、比較対象がないので本当にその成果を出したのか?出したとしても成果と言えるほどのレベルなのか?伝わらない
だと思う。

〈こだわり〉

●成果を出すための工夫が書かれているか?

成果の背景は3つあります。1.本質的な課題の発見です。‥2.課題発見後のトーク改善です。‥3.商材に価値を追加したことです。‥

なぜ、その工夫をしたのか?も含めて、成果を出すための工夫が一連の流れで伝わるよね。

〈伝え方〉

自分が取り組んだことが誰にでも分かるように伝えられているか?

高卒の新卒就活支援を行う会社での長期インターンシップです。

“株式会社ジンジブで長期インターンをしていました”と“高卒の新卒就活支援を行う会社で長期インターンをしていました”とでは、その会社を知らない人にとっては、伝わりが全然違うよね。

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かこまる つまり、
●どれくらい成果が出せて
●どんな工夫できるのか
●それをどれくらい分かりやすく伝えられるか
が落ちないESの鍵ということですね!

尊亮さん そうだね!
あと、成果に関して補足すると、成果が大きいか、そうでないかは自分で決めるものではないということかな。内容が浅ければ(こだわりが明確でなく伝わらなければ)起業した=成果が大きい、とはならない。

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面接官に「話を聞いてみたい、この子に質問したい」と思われるESを書く


かこまる “成果が大きいか、そうでないかは自分で決めるものではない”はすごく印象的です。何となくバイトとかって、成果としては小さいからESでは使えないのかな?って思ってしまいます。

尊亮さん そんなことはない!どんなテーマでも、その人の成果の事実が、落とせないレベルまで伝われば落ちない。でも、普通のスタンスで居酒屋のバイトをしていることが伝わればそれは落ちるよね。

かこまる なるほど。もう少し具体的に聞きたいです。

尊亮さん かこまるは、リタリコっていう会社の社長長谷川さんの居酒屋バイトのエピソードは知ってる?

個人経営の居酒屋のバイトで売上を上げて、さらにバイト採用まで成功させたっていうエピソードなんだけど‥
簡単に言うと、売上=客単価×客数だから客数を増やすために店のターゲットを分析したところ、サラリーマンだった。店に呼び込むためにサラリーマンが多く利用する場所を電車と仮定して、そこでビラを配った。さらにバイト不足も学生がターゲットと仮定し、大学の大教室でビラ配りをして採用活動をした。

普通の人は、何となくバイトをしてると思うけど、長谷川さんは、店長の「お客さんを増やしたいな」っていう一言でここまで自分の頭で考えて動いて成果を出した。このレベルまでやったら、バイトで成果を出したと言えるし、「こいつ、会社に入っても成果を出してくれそうだな‥」と面接官にとって気になる存在になるよね。

「この子に質問したい」「話を聞きたい」と思わせることができると、ESでは落ちない。

僕は、「この子を採用したい」とESを見ただけで受かるのが本当の意味での受かるESだと思ってる。でもそんなのないんだよね。

「面接で話を聞いてみたい」が落ちないES。ESは全部書く必要はなくて、主観とか書かなくていい。書いて相手が落とせないと思うことを書くだけ。だって、目的は面接に進むことだからね。

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まとめ

かこまる 世には、◯大生が書く受かるESはこちら!とかで溢れてますけど、それよりは、自分のESには落とされない要素はあるか?と考えた方がよさそうですね(笑)

尊亮さん そうだね!では今までの学びを振り返ろう!かこまるなら、この添削前のES、どう添削したら、落ちないESになると思う?

〈添削前〉

〈学生時代に最も打ち込んだこと〉
私は小学3年生から10年間、バレーボールに励みました。運動が大好きだった私は何か熱中できることがしたいと思い、身長が高かったこともあり、バレーボールをすることに決めました。中学生の時には、エースとしての責任や重圧に耐えられなくなりそうになりながらも、粘り強く努力を続ける力を身に付けられたと感じます。高校では周りのレベルも格段に上がる学校で自分自身の可能性を広げたいと思い、学校を決め入部しました。やはりレベルの違いに最初は練習に全くついていけず、私は練習が終わってからも1人で自主練習をすることに決め、毎日欠かさず目標を決めて努力しました。そんな私をメンバーは見てくれて一緒に自主練習に付き合ってくれる仲間もできました。3年生になると副部長をさせていただき、チームのメンバーとしても貢献することが出来たと思います。最終的には部の歴代史上最高成績も収めることができ、最高の経験を味わいました。

かこまる まず、成果が何なのかがよくわからないので、それを明確にしたらいいのかな、と。数字と比較を使って歴代史上最高成績を書きたいですね!

尊亮さん いい気づきだね!学びになってる!落ちないESの極意は『成果・こだわり・伝え方』だったよね!
比較対象があるか?
●成果を出すための工夫があるか?
●誰にでも伝わるようになっているか?

これらを意識して添削した後のESがこれ!

〈添削後〉

学生時代に最も打ち込んだこと
私が最も打ち込んだのは、バレーボールです。
高校時代バレーボール部の副部長として、チームを歴代史上最高成績のベスト4に導きました。
成功要因は、チームで成果を出すためにはどうしたら良いのか?を常に考えて行動できたことです。チームで成果を出すためには、個人のスキル向上と、チームの連携の2点が必要不可欠だと考えました。個人としては、誰よりも本気で練習に向き合いました。毎日欠かさずその日の目標と課題を明確化する反省ノートを作り、目標に対するギャップを埋めるために、練習後も自主練習を続けました。チームの質を上げるためには、良質なコミュニケーションが不可欠だと考え、上下関係なく思ったことを言うという文化を創り、課題をそのままにしない習慣を作りました。この経験での学びは、「誰よりも目の前のものに向き合うことが、人の心を動かす」ということです。私が本気で成果を出すために練習をやり抜いた結果、周りに思いが伝わったのだと思います。

プラスで、結論(成果)→成功要因→学びの流れになっていることがgood。

かこまる 同じ内容なのに伝わり方が全然違う‥(驚)落ちないESの要点を抑えるだけで、こんなに変わるんですね。

尊亮さん これは、実際に添削したことがあるESなんだけど、この子はES対策してから、選考を突破できるようになって、結局大手商社に行くよ!だからかなりESが肝ってことかわかる。ESで落ちるのは本当にもったいない!!

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おわりに

ESをまだ書いたことがない人は、書く機会があるときに、参考にしてもらえたらとても嬉しいです。
ESで落ちるという人には、ぜひもう一度自分のESを見直して実践してほしいな、と思います。

わたしも本当にポンコツなESしか書けませんでしたが、何人もの先輩の手を借りて、今では落ちないESになっています。他の人に見てもらうと自分では気づけない視点から見てもらえるので添削してもらうことをおすすめします!

最後まで読んでいただきありがとうございました!

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