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対シーバス戦 5回目 堂尻川河口、木谷公園、浅野川河口、大浜地区ふれあい広場、大野港 後編

の続き。


大浜地区ふれあい広場

金沢で最も有名な釣り場らしい

サビキ釣りに来たことはあったけど
それ以外の釣り方では、そこまで魅力的な釣り場とは思えなかった

理由は以前に書いた

優良誤認のような過剰な釣果情報で、情報汚染された釣り場

金沢港の2大釣り場である
「大野地区釣り護岸」と「大浜地区ふれあい広場」は
実際は、どっちも釣り禁止エリアだらけ


どっちも「大」から始まる名前で、ややこしく
「大野」は大野醤油が有名だから、醤油蔵の並んだあの辺りって分かるけど「大浜」は直感的でない

あの浜は内灘海岸であって、大浜って呼ぶことがないし
「ふれあい」は、海とふれあうって意味だろうけど

この釣り場は、水面に触れないほど海抜が高く
むっちゃ風が強く、常夜灯がなく

釣り場のコンクリートには、ところどころ隙間があって
物が海に落ちてることがある

つまり、この釣り場で海と触れ合うというのは
死に近づく(救命道具は設置されてる)ので

いまだに「大浜地区ふれあい広場」が
この場所のことだと直感できない……


「大野地区釣り護岸」の釣りOKなエリアには
常夜灯がある

それはトイレの辺り

釣り禁止になってる大野港エリアには、常夜灯がない

いっぽう、この「大浜地区ふれあい広場」は
釣り禁止エリアに常夜灯がないのはもちろん

釣りOKエリアにも、常夜灯がない

大問題として、近くにトイレも一切ない

施設管理者(石川県)からの
ここは昼に短時間だけ釣る専用の場所! というメッセージを感じる


リンクス側の消波ブロック

緑色が見えるのは、リンクスというゴルフ場

未来には、高級リゾートホテルが作られるらしい

風の強い日に、灰色の空、白い海から
この消波ブロックに向かって、1撃で死ぬわって波が
どばーんどばーんってぶつかってるのを見ると、日本海の恐怖を味わえる

ちょっと右を向いて、この先が釣り場

コの字型にくにゃって1回なってるのが、釣りOKエリア

その先にも、同じくらいの幅の釣りOKエリアがあり
それらはすべて左側(西側)

水平線に見えてるのが
何人も亡くなってることで有名な、金沢港西防波堤

西防波堤って言葉は
金沢では死と逮捕のイメージ

しぼうって言葉が含まれてるし

この写真の位置で消波ブロックがL字に曲がってるので
真ん中のブロックに行けば、2方向の消波ブロック際を
何十メートルもリーリングできる、美味しい場所として知られてるらしい

確かに、その位置にはよく釣り人がいる

右側(東側)は、最初から最後まで釣り禁止エリア

石川県の海岸線は
地図の左下(南西)から右上(北東)に、直線状になってて

海流は左(西)から来るようで
防波堤は西からの波を防げるように、河口や港湾の西岸に
長い1本が伸びて、防波堤の先は
ちょこっと右向きに曲がってるケースが多い

金沢港の場合も、立入禁止の西防波堤がその形になってて
この「大浜地区ふれあい広場」は
おかげで左側(西側)だけ、波がだいぶ大人しくなってる

結果、この釣り場では、東側だけ波が高いまま
という、ほかの釣り場との逆転現象が起きてる

なので、東向きを消波ブロックで埋めるしかなくて
釣りOKエリアを作れなかったのだと思う

東側の消波ブロックの隙間

「穴釣りを楽しめる」的なことが書かれてる場合
フェンスの内側から、この穴にブラクリを垂らして
小さめサイズの根魚を釣ることを意味する

そうやって赤いオモリで楽しんでる人も、けっこういるし
消波ブロックの上から狙ってる人もいる

この防波堤を進んでくと
先端からかなりの距離が、釣り禁止エリアになってて
そっちでは何人も逮捕されてるけど

この消波ブロックに乗って逮捕された
という話は聞いたことない

乗っちゃいーけないんだ!って
ほかの釣り人が呼びかけてるシーンを見たことないし
スマホで通報してるのも見たことない

乗ると決めてる人同士なら、お互い様なのでスルーは当然だけど
乗らないって決めてる人でも、わざわざ通報したりはしないみたい

いま見てる景色は、自己責任の空気と、定期的な逮捕者と、死者の
微妙なバランスで成り立った今なのでしょう

フナムシ先輩(人類にとって)

海とふれあうって、つらいっすねー
とフナムシに話を聞いてもらいたくなる

釣れる確率が最大になるポイントは、見えてるだけで
釣れる東側方向は、見えてるだけで

ベストな行動を制限された状態で、釣ることに耐える

釣りでストレスを抱える

金沢人でも、釣れても釣れなくても
モヤモヤして帰る場所なので、県外からはさらに来ちゃダメだと思う

釣りOKエリア。この金属の下に支柱があるなら、その左側に空間がある?

この「大浜地区ふれあい広場」で謎なのが
ここは防波堤なのか? 桟橋なのか?

根元付近は、左右とも消波ブロックで埋まってて見えないし
釣りOKエリアまで来ると、横から見る方法がない

釣りOKエリアから真下を覗き込むと
真下にはコンクリートの壁がなく
東側に向けて、流れが通り抜けてるようにも見える

先端の立入禁止エリアのほうは
フェンスの向こうを見ると、明らかに防波堤なので

根元も防波堤、先端も防波堤で
間の釣りOKエリアだけ、ちょっとだけ桟橋っぽくなってる構造
なのかな? って思った

西側のおだやかな海に向かって投げる

桟橋だったほうが嬉しい

もうハゼやキスやアジは一生ぶん釣ったので
40cmくらいの魚を、当たり前に釣れるようになりたい

青物の場合、水面が風で荒れてることや
水深が深いことが必要で

クロダイは逆に、海が荒れてると
河口に入ってくる魚

シーバスはその間って感じで
荒れてるほうが釣れるけど
湾内に1匹だけ入ってきたのがジャンプで分かって
その1匹に投げて、狙って釣れる魚

河口や、小さい湾なら
数ヶ所のポイントを狙って、アタリすらなかったら次
って決められるけど

この写真の景色では
何をどこまで試したら打ち切りって判断すればイイのか……?


しかも、大問題として
この釣りOKエリアは、水面まで5~6mあり

場所によっては、シーバス用のランディングネットが届かない

つまり、フッキングできても意味がない

最初から、釣れる確率0の釣りなのに
ここに来るまでのサンクコストの大きさのせいで
なぜか、ちょっとは釣りを続行してみよう……でないと納得できない
って脳が錯覚してしまう

アタリがあっても
ここではこういう釣り方でアタリがあるんだなーって情報でしかなく

この釣り場がこうである限り、次に繋がるワケでもないので
すごくネガティブな釣り

暗い……あまりにも……
って、李牧のような晴れない気持ちと
晴れた夕焼けのギャップで、とても感傷的になれました

私がそういう、葛藤、罪悪感、劣等感、虚無感、社会の落とし所など
釣りっぽくないことを考えてる間

隣の知らない家族たちは、サビキ釣りで何十匹も釣ってて
その子供たちは幸せそうでした

西側で、夕方にちゃんとクロダイを釣った人もいました

なので、この「大浜地区ふれあい広場」は
達成できる目的が限られる、というだけで
悪い釣り場ではないのでしょう


防波堤より桟橋のほうが嬉しい、と書いたのは

防波堤は魚から見れば、半島にすぎず
桟橋ならば、海の真ん中のままでいられる、と考えるからです

ショアジギングで飛距離が必要な理由は
狙う魚が70m……少なくとも50mくらい先にいるからで

そんな遠くにいる理由は、そこが回遊コースだからで
そこが回遊コースな理由は、そこの水深が深いから

自然な地形なら沖ほど深くなるし
ぜんぜん自然じゃない港湾でも
金沢港は豪華客船が通れる深さを掘ってあるので

地形の分からない沖に投げるより
豪華客船のコースを狙って投げてる人が、多く見られる


石川県の釣り桟橋って
のとじま水族館にある有料のしか知らないけど

あそこは確かに
防波堤であまり釣れたことないコダイが大量に釣れるので
魚からは海の真ん中と認識されてるっぽい

あと、能登島とかにある
固定イカダも同じく、メジナとかが大量に釣れて
アタリの回数が防波堤の何倍もあった

なので、どうせ海に進出する人工物なら
防波堤よりも桟橋のほうが、釣れる確率が高いと思ってる

でも、これは
防波堤を作るために、海底を埋めて水深を下げる必要があるとかで
結果的に、魚の回遊コースがもっと沖になってしまい

防波堤をいくら伸ばしても
回遊コースも沖に離れ続ける、という現象なだけかもしれない

沖堤防という構造物に行ったことないけど
沖堤防の周辺も水深が浅くなっちゃうとしたら
結局、遠投が必要になっちゃって

沖に来たのに、なぜかさらに沖を目指してる
という納得いかない状況になりそう


まとめると
海に張り出してる防波堤なのに
なぜかさらに沖に遠投しないと青物を狙えないのは

防波堤が、魚から半島と認識され
もっと沖に離れなきゃって逃げられてるからでなく

防波堤を作るために水深が浅くなるから
結果的に水深が深いほうに移動してってる、という説

擬似相関というか、1段飛ばしで関連はあるというか

魚から見て
ここは水深が浅いから陸の近くだ
って認識されたら損で

魚のいる場所への距離がリセットされない
桟橋や固定イカダが好き
(船は酔うのでキライ)

あと、「入れ食い」に何度か遭遇したことあるけど
回遊魚でない魚が、むっちゃ食欲ある季節、時刻な場合と
回遊魚の群れがやってきた場合がある

回遊タイプでの入れ食いは、回遊コースまで飛ばせないと
周りが釣ってる中で、1人だけ蚊帳の外になって
誰も釣れてないよりキツイ体験になる

金沢港周辺には、そういう回遊コースに
遠投なしで届く座標は、1ヶ所もないように感じる


この「大浜地区ふれあい広場」は
2時間くらいで帰ったけど

釣りそのものをした感覚がなくて
釣りに関わる、上記のような思考を巡らせたり

強風の中でラインを操る練習や
逆風にベイトリールで投げる練習など

どうせ釣れない場所でできる
最大限の時間の使い方をできた気がします

バイブレーションを1個ロスト

釣り場で道具を整理するときって
水にエサを沈めてからやったほうが、釣れる確率が0%よりはマシなわけで

エサ釣りでは、いつもそうしてたのだけど
ルアー釣りでも、その習慣でもったいないから
何かは投げて放置しておきたくて

バイブレーションはすぐ着底するくらい重いし
ユラユラ揺れたままにしとけば、0%よりはマシだろうって放置したら

1分後には、フツーに根掛かりしてた

「大浜地区ふれあい広場」は砂浜の沖で、あんな海の真ん中なのに
海底は砂浜じゃないみたいで、海藻でもない
引っかかったら抜けない構造物がたくさんあるみたい

「シンキングなルアーを、投げてから放置してはいけない」
¥1,000で覚えた


大野港

大野港といいつつ、この川のこの橋でちょっとだけ投げた

みなと橋

正式には、たぶんここは川でなく海峡で
向こう側は島

この角度からだと分かりにくいけど、橋は2本あって
奥側のがみなと橋で、車用

手前のが人間用で、橋の名前はなんだろう……


この時は夜だったので

みなと橋(フェス時)

こんな景色だった

この橋で(実質)釣ったコイが
今まで釣った魚で1番大きく

ランディングできないので
半分だけ水中に沈めたままフックを抜いた、という
タモを買おうと決めるキッカケになった場所

近くに淡水はないのに、なぜコイが……

この橋は橋脚ドリフト向きの
かなりの要素を満たしてる

  • 橋脚が近く、2本目まで届く

  • 橋桁が低いので影ができやすい

  • 常夜灯があり、影ができやすい

  • 透明度が高く、昼に橋の上からベイトが見える

逆に、満たしてない部分としては

  • 川でない?ので、流れが遅い

  • 干潮の時に、水深が50cmくらい?のドシャローになる

  • 端のこっち岸左右、向こう岸左右の計4ヶ所のうち、1ヶ所以外は立てない

つまり、ものすごくタイミングを選ぶ釣り場ってこと


先着1名のみが釣ることができる

厳密には、残り3ヶ所のうち、2ヶ所は立てなくもないのだけど
1つは民家の真裏でヤバイ

1つは橋の下にロープがあり、ロープを超えてキャストすると
必ずロストする形

1枚目の写真にある、階段部分が唯一なわけだけど

ここは地元の人にとって、普通の休憩場所でもあるので
お酒を片手に川を眺めてるおじいさんがいればムリ

あと、駐車場もない

それらをクリアさえすれば、ここまで透明な川?
は金沢でほかにないので
ルアーの動きの観察場所として最高

お尻を振るサイレントアサシンがスケスケだぜ!

橋の上から見下ろすと、魚が1匹もいないことも見えてしまう

ただ、橋の影は見えないので
すげー浅いけど、1匹くらいシーバスはいるかも?
って、それだけを狙うシンプルな釣り

流れの方向がどっち向きだろうと、立てる場所は1つしかないので
橋の向こう側からの流れの場合

橋2本ぶんの下を、サイドスローで超えて
さらに船のロープには引っ掛けない、という激ムズキャストになる

橋桁が低いので、初速を頑張って
ライナー状に飛ばすしかないのだけど、左にスペースがないので
右利き前提の釣り場でもあると思う

この日は流れがまったく無かったので
ドリフトでなく、引いてくる必要があった

この時まで私は、サイレントアサシンが
意外と潜るフローティングミノーだということを知らなかった

調べると80cm以上潜ってしまう

水深50cmもない場所で……

結果、初めてシーバスを釣った記念のルアーを、ここでロストしてしまった


以前は同じ場所でも、もっと水深があった

川での干潮は、根掛かりするルアーの種類が増える
という発想がなかった

1日の釣りの終わりをどう決めるか?
つまり、次を最後のキャストにしよう、って何を基準に決めるか?

それほど厳密にルールを決めてなかった

なんとなく、最後の1投!って決めて釣れたら嬉しいから
あと1回だけ投げて、アタリすらなかったら帰ろう
ってルールだった

ロストしたキャストは
最後の1投って決めたものじゃなかった

でも、それ以外のルアーを持ってきてなかったので
ロストして終わりになった

1日の終わり方が大事

最後にロストすると、帰り道でずっと引きずるって知った


これで、この日の釣りは終わり

こんな長い時間、長い距離を回ったのは初めて

1匹も釣れなかったけど
初めての場所、ターゲットで、ほとんどが実験だったから

釣れる確率の残った釣り方をしてる時間なんて
数キャスト、トータルで数分間程度だったのだと思う

このやり方で釣れる!
って書くサイトは多いけど
このやり方では釣れない!
って書かれることは少ない

魚は気まぐれだし、0%とは断言できない

だから、誰も勧めてない釣り方でも
自分で納得したくて試した

やっぱり釣れなくて安心するはずが、期待してた部分もあり、へこむ

昼間に長時間釣ることに
大してメリットがないことも感じた

1日のうちの、釣れるタイミングの頻度が少なすぎて
なのに(駐車場のない)遠くの釣り場にいるためのコストが高すぎて
ほかのやりたいことの時間が0になるストレスがある

やっぱり、私には超短期戦が向いてると思った


サビキやハゼのように
昼でも簡単に釣れる釣りでない限り

潮が動いてるタイミングかマズメくらいしか
魚は見えてても食ってくれない

って分からないうちは
車窓から見える水辺がみんな
投げたら、漫画のように1分で釣れる場所のように見えてた

釣れる条件を、頭で絞れるようになるほど
どうせ釣れない……って夢を見られなくなり
遠くの釣り場が輝いて見えなくなった

なかなか釣れないからこそ工夫するのが面白い
というエサ釣りの余裕を、ルアーをロストする釣りで持つのは
キビシイって知った

0でなくマイナスで
しかも、累積してくのだから

ロストしないように練習しても
確率でロストする

怖がって100均のルアーを使うと
釣れなかった場合の原因から、ルアーを除外できずややこしくなる

自分にできる釣り方の種類
現実に何回も行ける場所
などが絞られるほど
最適化済みの攻略法に収束した、ゲームのような作業になってく

自由な発想を試す、実験の時間は
その間も少しは釣れてくれないと、完全にゼロだと
何のための実験だっけ?って、そもそも論で悩んでしまう

「実験しても釣れる」は
実験以外の要素を除外できる、入れ食い環境でないと実現できず
入れ食いの機会に出会うには、めっちゃ多い釣行回数が必要になる

いま以上、釣行の頻度を増やすことはしたくない


釣り場で見えるほかの釣り人たちも
ほとんどの人は釣れてないけど
なにかの試行は常にしてるのだろう

何を変えたって、その日はダメかもしれない釣り場で
せめて納得行くまであがく

あるいは、さっさと次の釣り場に行く

後者であるランガンは、釣りの作業化につながる

でも、今の感触だと
ある程度は、作業にしないと釣れない

作業は飽きる

だから、1種類の魚をじゅうぶん釣ったら
次のターゲットに行くのが定番なのだろう

今はまだ
作業に飽きてないので

まずは、1種類の釣り方で
ひたすらシーバスを釣ってみようと思った

具体的には、しばらくシンペンだけを使うと決めて
シンペンでの1匹目を釣ろうと思った


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