(連載小説)「魔女の本~岡部警部補シリーズ~」第2話(全3話)
夜中に警察による実況見分・事情聴取などが終わり、自宅で一人になっていた。娘の佳世はメンタル部分が心配なため、自分の知り合いに預けた。
事情聴取では、自分は作業部屋にいて、銃声を聞いて駆け付けたと答えた。警察の話を聞いているだけでも、これは自殺で済むみたいで、自分は内心喜んでいた。
このまま事件が自殺で片付けられたら後はこっちのものだ。そう思い、作業部屋で一人微笑んでいた。そしてそこから今書いている新作小説の執筆作業に取り掛かった。
物語は既に大詰めに入っていた。執筆開始から僅