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4月5日(水) 晴れ

 アメリカ人Jさんのレッスンをする。
 Jさんは5月に日本に来るそうで、そのための短期のレッスンを去年の11月から受けてくれている。
 短期のレッスンでは、あまりきっちりとした文法のことは教えずに、とにかく必要なフレーズを教えて一緒にロールプレイなどをしながら練習することが多い。
 ロールプレイのセリフは生徒のニーズに合わせてわたしが作るのだが、Jさんの場合、日本には仕事で来るのでそれを考慮したフレーズや言い回しを考える。
 一番最初のレッスンでは挨拶から教えた。説明していて毎度思うのだが「お疲れ様」という言葉は面白いなあと思う。学生の頃、バイト先の社長に「お疲れ様でした」と言ったら、「疲れてない」と一蹴され、なんてめんどくさいんだと思ったものだが、確かに疲れていることを前提とした変な言葉だ。英語ではなかなか訳しにくく、生徒にそのままの意味を伝えるといつも不思議がられる。
 「お疲れ様」だけでなく、日本語の挨拶は結構変わっている。「おはよう」は寝坊しても「お早う」だし、「こんにちは」なんて「今日は」の後の文言が省略されてしまって意味がわからない。
 まあ、挨拶なんてそんなもので意味など考える必要はないだろうが、この真の意味を教えて不思議がられる瞬間が、わたしは結構好きである。

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