桃太郎でマンガの演出を学ぶ(3) 全てに意味がある
こんばんは。かきもちです。
コルクラボマンガ専科の課題をやっていきます。
第1回ではプロトタイプを作りました。
第2回ではプロトタイプを改良しようということで、講義を振り返りつつおじいさんとおばあさんの背景、感情を想像してみました。台本も完成。
今回は、台本と背景を元に演出していきます。
演出の要素
第4回講義によると、演出の要素は大きく分けてこの2つ。
・音、動き
・構図
これらを意識して、もう一度書いてみます。
今回はコマは割らず、上の2つだけ工夫してみます。変化させる対象を絞る…物理学実験のようだ。
台本のおさらい
さて、前回作った台本はこれでした。
A…おばあさん B…おじいさん
A 「ねぇ、ちょっと見て、こんなの川で拾った」
B 「わっ、デカ!」
A 「すごくない」
B 「すごくないって・・・・どうすんの」
A 「おじいさん、食べましょうか!」
B 「た…食べるの?!」
これと、常識的で落ち着いたおばあさん、少し神経質で愛のあるちょっと気弱なおじいさん、おめでたい感じのする桃、これでいきます。ではどうぞ!
完成原稿
説明しよう!(説明しなくても伝わるのが理想ですが、ここではメモを!)
1コマ目
おじいさんは神経質めで、おばあさんは常識人。今回は驚きの行動。
→おばあさんからの呼びかけにちょっとびっくりするおじいさん。おばあさんはおじいさんの背後から呼びかける。
2コマ目
おばあさん、興奮している。おじいさん、おばあさん(行動)と桃(見た目)の両方に驚く。桃はおめでたい感。
→おばあさんが主役なので、右奥におばあさん。左手前から読者と同じ目線でおじいさん。ちょっと走る。ぐっと目に入ってくるので集中線。おじいさんは見た目に驚くので目が飛び出す。桃は能天気にぴかぴかする。
3コマ目
おばあさん、ちょっと我を失い気味で興奮している。おじいさんに近づいてきて止まる。
→おばあさんが主役。興奮気味なので目を見開き、走ってもいるので汗をかいている。桃がおめでたい感じで嬉しそうなのもあり上気している。
4コマ目
おじいさん、普段見ないおばあさんの姿にちょっと引き気味。おばあさんは相変わらず興奮気味。
→ここらでおじいさんとおばあさんの距離感を読者に伝える必要がある。二人のポーズ、位置関係を伝えるため向かい合ったところを少し離れて。おじいさんが感情の受け手なので左側に。(イマジナリーラインはまだよくわからなかった…)おじいさんは引き気味なのでちょっと上半身が引く。びっくりして肩が上がり、目が見開き、手を握りしめる。
5コマ目
おじいさん、不安と驚きより少しおばあさんへの信頼が勝つ。
→まだおじいさん受け手ではあるが主役なのでアップに。信頼感を表すために少し上目遣いに。まだ驚いている。仲が良いおばあさんに共感しているので少し興奮気味に。おばあさんに表情の特徴を近づける。
6コマ目
おばあさん、正気にかえる。
→ハッとする瞬間、マンガの古典的なやつを使ってみた。(少し意味が違う気がする…)
7コマ目
瞬時に色々と考えるおばあさん。
→説明調に、図にする。背景にスピードを出す線入れてもよかったかも。
8コマ目
先ほどの興奮はどこへやら、いつも通り(?)のおばあさん。おじいさんはついていけず少し困惑。
→おばあさんの表情を少し真顔に。桃のぴかぴかと対比させる。おじいさんは困惑しつつ少し余裕があるので、コメディーぽく手を添えさせる。
以上、こんなところで演出してみました。おお…解説、長!
全てに意味があるのだろうな
おそらくマンガは全て感情に立脚して、意味があるデザインのされ方をしている。絵柄もコマも配置もキャラクターも、感情を伝えるためにデザインされている。
そう思うとマンガは表現でありアートでもありながら、デザインの要素があるのかもしれないな…と思いました。いや、絵画とかもかなり構図とか設計されている…あれもデザインなのだろうか。教えてえらい人。
感想としては、ここまで意図的に演出をしてみたことはなかったです。まだ直せそうだけれど、ひとまずここまでで。これから描くマンガもこんなふうに設計していきたいなあ。
また来週の課題が楽しみです。それでは!かきもちでした。
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