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妙な気を起こさず、静かに行って
ふと、思い出したことがあります。
病棟で勤務していた若い頃の話。
夜勤の引き継ぎが終わって、最初に訪れる部屋は個室でした。
その時間にいつも静かに座って本を読んでいる中学生がいました。
患者さんの息子さん。
お母さんの症状は落ち着いていたんだと思う。
毎日定時に来る割には、お母さんと会話しているところをみたことはありませんでした。
ある日、何を熱心に読んでいるの?と尋ねてみました。
中学生が夢中になる読む本ってどんなのかなという好奇心。
彼が教えてくれたのは、小野不由美さんの「十二国記」。
「面白いですよ。」とキラキラした目でいうので、早速読んでみました。
***
完全にどハマりして、夢中で読みました。
ファンタジー小説というのははじめて読んだかもしれない。
この壮大な世界観、ストーリーってどうやって生まれるのだろう。
我々の棲む世界と、地図上にない異世界〈十二国〉とを舞台に繰り広げられる、壮大なファンタジー。
二つの世界は、「蝕」と呼ばれる現象によってのみ、行き来することができる。〈十二国〉では、天意を受けた霊獣である麒麟が王を見出し、「誓約」を交わして玉座に据える。選ばれし王が国を治め、麒麟がそれを輔佐する。しかし、〈道〉を誤れば、その命は失われる。気候、慣習、政治体制などが異なるそれぞれの国を舞台に、懸命に生きる市井の民、政変に翻弄される王、理想に燃える官史などが、丹念に綴られている壮大な物語である。
いろいろなキャラクターがいて、それぞれの境遇に翻弄されながら、人間の欲や業が渦巻く中で、懸命にに生きている。
読み応えがあります。
なんと30年以上経つのだけど、まだ完結していません。
途中で、NHKのアニメにもなりました。
これも、録画して何度もみました。
でもこれって、世間的に話題になったのだろうか・・・?
***
今日は風が強くて、風の音や戸を叩く音を聞いていたら、ふっと十二国記を思い出しました。
自然が大暴れするときに、いつもとは違う現象が起きる。
強力な力が働いて、時空がねじ曲がって、あり得ないことも起きる。
なんて、発想が浮かんできたからでしょうか。
いつもどおり・・・のありがたさですね。
ナンマドルさん
できるだけ、静かに通り過ぎますように。
妙な気を起こしませんように。
タイトル画像は”たおんぼ”さんにお借りしました。
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