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【開業するために必要なこと2】独立するにはいくらお金がかかる?

Question
独立する際に、どのくらいお金がかかるかよくわかりません。また、先のことを考えると、仕事がきちんと得られるかにも不安があります。独立する前にいくらくらい貯金があれば安心なのでしょうか?


Answer
独立開業を検討するうえで、お金がいくらかかるか、事前にシミュレーションすることはとても大切です。これを「資金計画」といいます。事業を始めるときに支出する「開業資金」と、その後の継続的な経費である「運転資金」に分けて、いくらお金が必要になるかを試算してみましょう。

独立開業を検討するうえで、お金がいくらかかるか、事前にシミュレーションすることはとても大切です。これを「資金計画」といいます。
この記事のおわりに「資金計画」の例を載せていますので、以下の説明と併せてご覧ください。

まず、事業を始めるときの「開業資金」ですが、クリエイターの方が必要になるものとして、①事務所を借りるための支出(保証金、敷金・礼金、仲介手数料など)、②ホームページや名刺作成等の広告宣伝費用、③仕事のための機材(パソコン、プリンタ、カメラ、ソフトウェアなど)、④最初に揃える事務用品(文房具、印鑑など)が主なものとなるでしょう。

フォトグラファーや映像系のクリエイターの方は、撮影機材に相当お金がかかると思いますが、それ以外の分野でしたら、思ったほどかからないと思います。また、自宅で仕事をするか、外部の事務所を借りるかによって、大きく変わってきます。

1人で全て揃えようとするのではなく、同業の先輩や友人と事務所や機材をシェアすることができれば、開業資金を大きく減らすことができるので、資金的にはかなり楽になります。

次に、開業後に必要な「運転資金」を考えてみましょう。当面必要なお金をイメージするために、開業後6か月間にかかる費用を積み上げてみましょう。

仕事に関わる支出としては、⑤事務所の家賃の他に、⑥携帯電話の料金やネット接続などの通信費、⑦ガス、電気、水道といった水道光熱費、⑧日常必要となる消耗品、⑨旅費交通費、⑩仕事を増やすための交際費、⑪スキルアップのための書籍代や研修費用が主なものでしょう。

これに、プライベートの支出を加えていきます。自宅の家賃、水道光熱費、通信費、飲食代、衣服代など、普段の生活費を改めて見直して、計算してみましょう。自宅で仕事をする方はきれいに区分しづらいと思いますが、できるだけ仕事とプライベートの支出は分けて考えるようにしましょう。後で帳簿を付けるときに、この区分が重要になります。

そして、忘れてはいけないのは、予想以上に高い社会保険料(年金や健康保険料)、後払いになる住民税です。

以上、積み上げてきた「開業資金」「運転資金」、そしてプライベートの支出を合計すると、開業から6か月間で必要となるお金がだいたい見えてきましたね。これに対して、あなたの貯金と、独立後の収入の見込みと比べて、足りるかどうかを検討します。明らかに足りなければ、家族や銀行からお金を借りることも検討しなければなりません。なんとか足りるようでしたら、ひとまずGOサインを出して、次のステップに進みましょう。

資金計画のサンプル

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▼出典
『駆け出しクリエイターのためのお金と独立準備Q&A』
(桑原清幸・玄光社)
キャラクターデザイン=山内庸資


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