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掛川計
2023年9月17日 18:47
平凡な人生というものがある。小中高大と淡々と卒業し、平凡に会社員をやっている。何か劇的な思い出はと問われれば、一つ。小学生のおり、誕生日に犬の落とし物を踏んだことくらいか。友人たちはみな同情してくれた。彼らもまたその不快さをよく知っていたから。そんな掛川計という男が、小説家を目指し筆を執るに至ったきっかけは何か。僕はたしかに本の虫だったが、それは書く側にまわる理由にはならない。