ジブリ最高傑作「君たちはどう生きるか」考察2〜屋敷を守るお婆ちゃん達〜
ネタバレありです!
映画館での鑑賞だけで考察をするこのコラム。
第2回!
今回は前回の双子の話の様なミスリードのお話をします。
そう7人の小人ならぬ『7人のお婆ちゃん』の話。
7人のおばあちゃんは部外者とは会話をしません。
ショウイチさんのカバンに群がるおばあちゃん達は明らかに人間の様には見えず、
夏子さんが開ける開けてないの話をしていましたが、
結局カバンはそのままだったり。
みなさんも群がる様はちょっと怖かった印象があったはずです。
結論から言いましょう!
おそらくおばあちゃん達は付喪神(つくもがみ)だと思われます。
ちなみに『付喪神』の定義は100年以上たった道具や造られたもの自然のものに宿る精霊の様なものです。
つまりあの屋敷を守る付喪神だったと推測できます。
なのでお婆ちゃん達は部外者には見えていません。
ただ屋敷を守る人には見えると思われます。
つまり大叔父様の家系、ショウイチ、その他のお手伝いさんなどには見える訳です。
いても、いなくても成立する様に描いているので、おばあちゃん達が活躍してそうで、あまり目に見えた活躍をしていないのが逆に可愛いく見えます。
なので部外者が関与する所では物理的な影響や会話を避けて描写しています。
ストーリーにはあまり関係ないと思われますが、お婆ちゃん達は車屋が荷物を置いていったと言っています。お婆ちゃんは車屋を見ているわけですが車屋には見えていない事になります。
3人の神隠し事件(夏子、眞人、キリコ)の際、おばあちゃんが縁側でショウイチに塔の話をした時も
工場の人達がいなくなってから話し始めます。
その話の『ドーン!』の時も少し怖かったですね。
眞人が怪我した時はかなり分かりやすく描かれています。
走り回ったり、ショウイチをそばで看病したり、先生をお見送りしてくれたり。
ショウイチが飛んで帰ってきた時も真っ直ぐ眞人に向かう際、手前にいたお婆ちゃんが右に避けているのが描かれています。付喪神の性ですね。
中でも眞人の治療の際、先生の後でボウルを持っている助手の後でおばあちゃんもボウルを持ってるのがもはや可愛過ぎて笑えます。
『いやいや、心配なのは分かるけど、ばぁちゃんそんなボウルいらないからっw』
その後で眞人が別シーンで寝てる時、眞人がトイレに行くと言うと、お婆ちゃんは『おまるがあるのに…』と言います。
実際ボウル(おまる)が描かれています。
これは治療中シーンに対するヒントです。
こういった描き方は高畑監督に今回似ています。
こういうお婆ちゃん身内にいる方もおられるんじゃないでしょうか?w
つわりの話を眞人にする際、
襖を閉めるおばあちゃんや
食事のシーンは部外者は誰も見ていないので物理的に動いています。
そもそもお婆ちゃんが物理的に触れているものが全て屋敷の物である事からも、
屋敷の付喪神である事がわかります。
ただ、確実に一人だけ特別な存在がいます。
キリコです。
キリコだけは付喪神ではないと思われます。
この付喪神の話についてはキリコは、結果的にですがミスリード役に徹しています。
つまりは生活する上で物理的な接触を全てキリコが担当しています。
例えば洗濯。
洗濯はキリコがしていました。
塔に枝入る時も枝がぶつかっていました。
いやいや、謎多き女性です。
次回もまた、一つのテーマに考察していきます!
ではまた次回!
Kakan
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