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国税関係

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元国税職員による税務調査の記事や税務職員になるための情報を掲載しています。
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#国家公務員

【公務員試験】国税専門官になろう! その1 〜出世と年収〜

このnoteをご覧になっている方の中には国税専門官志望の方もいると思うので、ここで一度国税専門官の魅力、職場の実態、試験内容等についてまとめてみたいと思います。 はじめに筆者は、国税専門官採用試験に合格し、3年9か月にわたって税務職員として勤務しました。その間、税務大学校専科研修をトップクラス(金時計)で卒業し、法人調査事績もなかなか良かったと思っています。この立場から発信している人は滅多にいないでしょうし、他のOBと見え方も違うはずです。他の方の記事と併せて参考にしてくだ

【公務員試験】国税専門官になろう! その2 〜仕事・事務系統〜

国税専門官を考えている方向けの記事です。前回は出世と年収について記事にしました。 今回は、仕事内容や事務系統についてご説明します。 国税専門官とは主に以下のお仕事を行う立場を総称して国税専門官といいます。 事務系統上記は職務(作業)に着目した分類です。実際には、職員は専門分野別の事務系統に分かれます。 法人課税 文字どおり法人(主に会社)の調査等に従事します。税目でいうと、法人税、消費税及び源泉所得税がメインになります。このほか、酒税や揮発油税・航空機燃料税等の間接税

【公務員試験】国税専門官になろう! その3 〜職場の雰囲気・キャリアとノンキャリア〜

国税専門官を考えている方向けの記事ですが、税務署や国税組織に興味があるという人もお読みいただければと思います。 前回は仕事の内容等をご紹介しました。 今回は、職場の雰囲気です。なろう!とは言いつつ、今回はネガティブな話が多いです…。 採用区分国税組織には、大卒対象の国税専門官試験採用者だけではなく、国家総合職で財務省に採用された人(省キャリ)及び国税庁に採用された人(庁キャリ)や高卒区分の税務職員採用試験で採用された人(普通科)がいます。 普通科とは税務大学校普通科課

【公務員試験】国税専門官になろう! その4 〜試験対策・その他〜

国税専門官志望者向けの記事もいったん最終回です。締め括りとして、試験対策のおさらいとこれまでの記事で書き漏らした点を取り上げます。 前回の記事 試験対策今更筆者が一から書くよりも、ビジネスとしてやられてる他サイトの方が質も量も圧倒的に上なので、そちらをご覧いただいた方が良いと思っています。 本稿では、筆者が目を通して、信頼できると思ったサイトをご紹介して、若干補足します。 こちらを熟読すれば下手な予備校講師より詳しくなれます(笑) かつて筆者はLECで公務員試験講座の

国税専門官になろう!番外編Q&A ~金時計を取りたい!~

税務大学校で金時計を取るには?という観点のご質問をいただきましたので、質問者様のご了承の下、Q&Aを掲載します。 これまでの記事はこちら 過去問の入手A 手続は一般の行政文書開示請求と同じです。国税庁については、こちらに案内があります。 行政文書の名称は正確でなくても特定できればOKなのであまり神経質にならなくて大丈夫です。 留意点としては、実際にコピーするのは税大本校の職員=先輩なので、身元がバレるのと手間を掛けさせることになります。私は卒業式の日に嫌味を言われまし

税務大学校・普通科研修について 〜高卒区分・税務職員採用試験〜

普通科の後輩(女性)に記事を書いてもらいました。高卒区分の税務職員採用試験を考えている方や内定者は参考にしてください。 普通科研修の公式HPはこちら 研修は1年と長期に及びます。 生活について全寮制です。研修所(採用された国税局ごと)やその年度の人数によっても違うかと思いますが、私の時は2人一部屋で2-3ヶ月に1度部屋替えがありました。風呂・トイレは共同で、部屋には備え付けられていません。 1日のスケジュールは細かく決まっていて、7時のラジオ体操で始まり、掃除、朝食、