見出し画像

「好きなことを仕事にする」をやめてみた

「自分の好きなことを仕事にする」
それが自分らしく働く正解だと思っていた、、、


いま私は30代前半。転職を2回し、3社目の会社に入社し4年目を迎えている会社員である。

もともと私はスポーツ専門の小売店に新卒社員として入社した。社会人1〜2年目の頃は、仕事のひとつひとつが新鮮で、同期や先輩など周りの人にも恵まれ楽しく仕事をしていた。3年目からは、思いがけない部署の異動や店舗の閉店など環境の変化があり、価値観が合わない上司と一緒に働くのが苦痛でしかなかった。4年目、ようやく目標にしていた店長になり、責任をもって働けることへの喜びを感じた。

けど、ずーっと胸にはモヤモヤがあった。
『これは私がやりたかった仕事なのか?』
『私にしかできない仕事なのだろうか』
と。

この頃からだろうか、【好きなことで働く=自分らしく生きる】と偏った正解が自分の中にできていた。
フリーランスで働いたり、個人で独立・起業する女性が増え始め、SNSなどでも目に留まるようになってきた。自由な時間や場所で働けて、仕事にやりがいを持って働いている。
キラキラしてみえた。羨ましく思った。

私はどうなのか?
これといった強みもなければ、やりたいこともない。会社から言われるがまま異動されられたり、やっと店長になったお店も閉店になる。(店長になったときには既に閉店が決まっていた)会社の駒みたいに生きるのは嫌だ!ともがいていた。

もっと強みを極めたい!もっとやりがいのある仕事をしたい!と思って転職した。

2社目は、ウエディング会社のコーディネーター。”お客様の人生に寄り添えるやりがいのある仕事”というだけでなく、仲間と本気でぶつかり合い・助け合いながら、働く人どうしの人生にも向き合う、そんな社風のある会社だった。そして一人一人が個性があり、スキルを持っている。そこで働く人たちは皆んな生き生きと働いていた。
私もここに入れば、この人みたいになれるかも!そう思った。

けど現実はそうではなかった。
”自分”がわかっていなかったので、「自分はどうしたいのか?」がわからなくなった。


わからないまま、自分と向き合い数年。ようやく今わかったことがある。

自分の中の”やりたい”は、周りの不特定多数の人(他人)のマネでしかなかった。
他人が良いと言っているものが正解。そうでないものが不正解。
だから、(ストレートに言えば)
独立、フリーランス、好きを仕事にするのが良い。会社員として長く働き続けるのがダメ。
無意識の中でそう思っていたのだ。だから、フリーランスになれば、他の人みたいに自分らしく生きられるといった、謝った解釈に陥ってしまった。
「周りに合わせていれば、なんとかなる。」そんな昔からの悪い習慣が、私の体に染み込んでいた。

全く自分軸で生きられていない。自分はどうしたいのか?改めて考えた。

好きなこと、自分らしく、その全部を仕事に求めなくて良い。
人生は、仕事以外のたくさんの要素で成り立っている。家族、友人などの人間関係、家などの住む場所、趣味や一人の時間、それらの時間をどう過ごすのかも自分らしさに繋がっているなと思った。仕事は、人生のほんの一部でしかないのだ。

それに気づけてからは、好きなことを仕事にするという考えをやめた。
今までの経験やスキル(強み)を生かして、目の前の仕事を全うする。そしたら、きっと会社の役に立って、社会のために貢献できる人になれるのではないだろうか。
もちろん、好きなことは好きなこととして突き詰めていきたい。

人は、自分が持っていないものを憧れたり、羨ましいなと感じる生き物なんだとと思う。自分のないものばかり考えるのではなく、既にあるもの、既に持っている良いところに目を向ける。そしたら自分に感謝でき、もっと自分らしく生きれるのではないだろうか。

「自分のことを好きな自分になる」そんな人になりたいな♡

この記事が参加している募集

仕事について話そう

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?