ChatGPTに小説のあらすじをいくつか考えてもらったので、公開してみる
ハイパーテクノロジーの急速な発展と共に、あらゆる分野に進出した人工知能チャットボット=ChatGPT。
しかし、それは”AIによる社会の変容に置いていかれるかも”という新たな社会的不安をも生み出すことになった。
日夜世間を駆け巡るAI関連のニュースに、梶舟個人としてはとりあえずOpenAIのアカウントを取得し、試しに使ってみることにした。
いわゆる「課金するほどじゃないか?」なライト層——『にわかAIユーザー』の誕生である。
(参考文献:https://v-storage.bnarts.jp/sp-site/patweb/about.html)
……という話は置いておいて、AIの活用方法の実験としてChatGPTに作品のアイデアやストーリーをいくつか生成してもらったので、主に「このアイデアやストーリーが実際に作品になったら、どのような作品になるだろうか?」という観点からのコメントを添えて紹介します。プロンプト冒頭のロールプレイの影響か、全体的にSF〜ファンタジー寄りの生成結果になりました。
プロンプトは以下の通り
さっそく出力結果
さらば地球よ
「地球に残る人々の運命は……!」と早速煽る感じでしょうか。船団で地球を飛び出した人類と、あえて地球に残る選択をした人類の、それぞれのドラマが描かれるような気がします。環境問題や人口問題などに関する主張強めな作品にもなりそうですけど、ちょっと捻った結末が用意できると面白いかも。時代設定については特に言及がないので、割と現実に近い時代なのか、かなり遠い未来なのかで、テクノロジー描写はだいぶ違ってきそう。
戻るべきか、このままか
まさかの入れ替わりものでありながら、「本当に元に戻るべきか?」が問われるという一作。「人生や人間関係について考え、自分自身の在り方を問う。」が作品の狙いらしいので、作品中盤までは「このまま戻らない方がいいや」と主人公の男に思わせつつ、終盤では状況が一転して主人公が「自分自身とは?」と苦悩する展開が目に浮かびます。それからこのChatGPTの出力には登場人物のディテールがあまり無いので、どのようにでも考えられますね。主人公と友人が共に中年男性とか。これでいわゆる「タワマン文学」になっても面白そう。
鏡に映らなくなって、さらに別人の姿になる
またしてもアイデンティティが問題になるストーリーが生成されました。どうやこの作品では、「鏡に映らなくなる」という変化と「別人の姿になる」という変化が同時に起こる様子。「主人公は自分が精神を病んでいるのではないかと疑う」などとあるので、ちょっと不条理文学っぽくなりそう。「他の人間になった理由を探すために奔走」ともあるので、若干のロードムービーの要素もあるのかも(その場合、旅の途中で仲間ができたりすると、話が膨らむはず……)。
コミュニケーション変容SF
今度は世界中で、人類が言葉を「話せなくなる」と言う一作。「人々は新たなコミュニケーションの方法を模索し始め」とあるので、人々の現実とは異なるコミュニケーション方法が、思考実験的に描かれることでしょう。その部分のクオリティによっては、「SF性=思考実験」としたときの「SF性」に富んだ作品になるはず。一方で「混乱とパニックが広がり、社会は崩壊の危機に瀕する。」「人々は言葉を失ったことによって、それまで言葉で表現していた感情を直接行動で示すように」なるらしいので、物語の舞台がポストアポカリスである可能性も。
今度はそれの視覚版
先ほどは人類が発声できなくなるという物でしたが、こちらは「目の前にあるものを見ることができなくなる」という設定。「目の前にあるもの」限定なので、例えば視力を失うのとは少し違う設定なのかもしれない。
この辺りで、出力がそれまでの内容に影響されているような感じがしてきたので、試しにチャットを新しく立て直してみます。
ビターな恋愛超能力もの
なんとチャットを新しくしたところ、いきなり大学生の恋愛ものが出力されました。しかしテレキネシス! 追手から逃げるとのことなので、もしかしたらあまりハッピーエンドにはならないのかも。「力を制御できず、麻美を巻き込む事故が起こってしまう。」というあたり、なかなかほろ苦い。
魔王と和解せよ
恋愛の次は異世界転生! 「高校生が異世界に飛ばされる」「そこで戦闘のための魔法を学ぶ」「戦いを通して成長し、努力や友情の大切さを伝える」と順調に異世界ファンタジーをやりながら、最後いきなり魔王と和解するという超展開。魔王と和解って何? 序盤から続く魔法バトル物としての展開の先に、「相手を理解することの大切さを学ぶ」という主人公の成長はまだありそうだけれど、それがさらに”魔王と和解しよう!”まで発展する展開が気になる。
冒険は深夜のコンビニから始まる
深夜のコンビニから始まる冒険譚。男性が異世界に留まることを決めたのはなぜか? コンビニの店員が時空を超えた旅に出たのはなぜか? 骨格は提示されていながらも空白が多いので、今回出力したあらすじの中でも、最も膨らませそうな一作な気がします。ちなみに、「男性が異世界に留まることを決め、店員は1人に戻ってくる。それでも、2人の出会いは、彼女の人生を大きく変えた。」とあるので、ここから主人公のコンビニ店員=女性だとわかります。なぜ現代文の読解問題みたいなことになっているの?
まとめ
・普通に形になっている
・プロンプト大事
・出力が似てきたら、チャットを立て直すのも効果的
・ChatGPTによるストーリーを今すぐ何かに使えるかはわからないが、やってみて面白いということはわかった。
この記事が参加している募集
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?