「コロナウイルス 感染拡大」について - 『今夜もウェブで会おう』 （第六通目）

📧梶→将軍川

最近調子どう？

コロナウィルスは中国、日本、韓国、台湾、という感じで感染がじわじわ広がっているみたいだ。でもまあ、自分がコロナウィルスに感染したわけでもないのに、浮き足立っているような場合じゃないと思う。フリーランスは歩みを止められない。時流に対抗するように、強く成長していくべきだと思う。ガソリンを注いでアクセルを踏みこむぞ。

武漢のウィルスは日本にも飛び火しつつある。ドイツはどうなのかな。横浜港の沖にはアメリカのクルーズ船が停泊していて、ウィルス感染者が待機しているらしい。まるでゾンビ映画みたいなシチュエーションだと思う。イベントは自粛、食事はキャンセル。オリンピック開催は、無理なんじゃないかと思うけど、信じがたい。

わたしはとりあえず、休日の２日間、引きこもっていたけれど、２日目の昼には「風呂を100℃に沸かして入ったら熱いかな」とか「壁に釘を打って天井まで登ろう」とか、いつもの思考回路のちょっと下ぐらいの層にある「イカれ思考」が、勝手におかしなことを考え始めた。バンジー・ジャンプを10回ぐらい飛べば、イカれ脳も少しは落ち着くと思う。頭を氷水につけて凍死寸前になるのでもOKかもしれない。

２日ぐらいで、なんでここまでイカれちゃったかというと、家が狭いから。部屋ぎめの時は、６畳で十分だと思ったけど、元気に飛び出していけない今、壁の圧迫感がつらい。迫ってくる。泣きたい。

こんなエキセントリックなことを書いているけれど、やっぱり今日は元気が出ないな。
なんだか悲しいよ。

じっと目を閉じて、小さな島で魚釣りでもしながら、陸地でコロナウィルスがおさまるのを待つ空想でもしようと思う。

とにかく、ガソリンをつぎ込んで、エンジンをボンボン焚こうと思う！

梶

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📧将軍川→梶

梶さん

色々大変そうだね…と人ごとみたいに書こうとした矢先、こっちはパンデミックになってしまった。
今はベルリンじゃなくてブダペストにいるよ。

ビザ取得後に１日５時間、週5日、通して７ヶ月のIntegrations-Kurse（外国人用のドイツ語・文化に関する義務コース）を4月から始める予定だった。だから、コースが始まってベルリンから動けなる前に、ブダペストで暮らしてみようと思って来たんだ。街並みも綺麗だし温泉もあるしね。
到着してから数日たったら、ヨーロッパ全体がドタバタしだして国境が封鎖された。帰りのチェコ経由の国際列車も、もちろんその日になくなっちゃった。
今はイベントだけじゃなく、ジムもお店も温泉も美術館も全部閉まって、レストランやカフェは午後３時にはおしまい。通常通り開いてるのは薬局とスーパーだけ。
そんな１時間毎の状況の変化に正直パニックしてたけど、今じゃもう「コロナじゃしょうがないよね」と諦観の姿勢。
あ、ひょっとしたら諦観は嘘かもしれない。温泉にはかなり未練がある。公衆温泉に行ってゆったりしまくる計画が台無しになってほんと、残念だ。ブダペストはヨーロッパでは数少ない温泉スポットなのに。日本が恋しいなぁ…特に温泉が。身も蓋もなく危機感のない感想だよね。

アジア人に対するコロナ差別みたいな話を世界中でよく聞くけど、個人的には体験してないかな。道を歩いていても、大げさに避けられてはしていないし。もしかしたらハンガリー語で何か言われてるのかもしれないけどね。ここまで来たら、もう何人とか関係ないってのはみんな分かってると思うよ。

パンデミックの時期に当たってよかった点を１つあげるとすれば、Airbnb物件がさらに安くなったってことかな。東ヨーロッパの低価格にコロナ割引の上乗せ。眺めがよく日当たりのいい市街中心地のエレベーター付きアパート１室が貸切で一晩10ユーロから。こんな時だけしかできないプチ贅沢を楽しむとしますよっと。

それではでは、
念には念を入れて気をつけてね。

将軍川

（執筆日：2020年3月18日）

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🍬おまけ

ウイルスと一緒に広がる鬱