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生まれて初めて新規事業に携わった話

どうもかじです。
私は新卒で都市銀行に入行し3年で転職、今は従業員80人規模のCINCというマーケティングで日本一を目指す企業で働いています

弊社では主軸事業が2つあり、その一端を担うSaaS事業のセールスイネーブルメントを務めております。平たく言うと営業企画や営業事務、事業部の総務、経理、法務などが業務内容です。

そんな私に新規事業に携わる機会が訪れました。「事業を作る人」が目標の私にとって心踊るものでした。

新規事業、、、

文字をみるだけで、口にするだけで何だかテンションが上がりませんか?
私はアガリます。

この新規事業を一つ形にすることができたので、備忘録としてnoteを記すことにしました。

一言で言うと「訳もわからなかった。気づいたら形になっていた。」という感想です。

無い、無い、無い、何もかも無い中で関係者を巻き込み仕事を進めるタフで貴重な経験でした。

そもそも「新規事業」ってなんやねん

書いててふと思いました。新規事業の定義って曖昧ですね。

何が新規かによって新規事業の定義は色々あるみたいです。
よく使われる図がこちら

コメント 2020-10-02 011041

引用:https://nijibox.jp/blog/howto_ansoff_matrix/

なぜか見覚えのあるこちらの図がアンゾフの成長マトリクスです。左上以外は新規事業と呼べそうですが、どちらかと言うと右側半分、つまり製品やサービスが新規であるときに「新規事業」と呼ばれることが多いですよね!

難易度は「新市場開拓」<「新商品開発」<「多角化」といったところでしょうか。実際には市場規模や市場の成熟度合い、製品・サービスの特性によって新規事業の難易度は大きく左右されそうです。

今回の新規事業

遅くなりましたが今回の新規事業の紹介をしますね!

私が関わったのはCIC(https://exhibition.cinc-j.co.jp/)というマーケティング特化型オンライン展示会です。3月に緊急事態宣言が出てからありとあらゆるオフラインイベントは実施困難となりました。そんな中でBtoB企業の共通課題として「リードが取れない」と言う課題が発生しました。マーケティングで日本一を目指す企業として、この課題を解決できないか、、、そんな考えから生まれたのがこの事業です。

事業の難易度について

弊社はWebマーケティングのコンサルティングとWebマーケティングのSaaSを主軸とする企業です。今回のオンライン展示会はのターゲットは「リード獲得に困っているマーケティングサービスを展開するBtoB企業」なので、アマゾフさんの図に当てはめると右上の「既存市場×新規の商品」にあたります。難易度中ですね!

コロナの影響で急激にニーズの高まった市場で、確かにニーズはありました。一方で若い市場である分、前例も少ない点では難易度の高さを感じました。というか私にとっては本当に難しかったです。笑

何も無い

何が難しかったかって?何も無いことです。

・リソースが無い
この事業ですが、専任0、全員兼務の運用体制ではじまりました。通常業務に単純に新規事業の仕事がプラスされます。1日は2倍になりませんし、急に能力が倍になるわけじゃない。既存事業のタスクがうまく回らなくなり事業部のみなさんには沢山迷惑をかけました。

・データが無い
 いくつかオンライン展示会は実施されていましたが、一般的な手法が出回っている訳ではありません。来場者集客ってCPAいくらかかるんだ。当日の運営ってどうやるんだろう。何もわかりません。

・予算が無い
 まだ1円も利益を産んだことのない事業に潤沢な予算はありませんでした。限られた予算の中でどうやって出展社を集め、来場者を集め、登壇ゲストを集めるのか。目の前には壁、右も左も壁、振り向いても壁。

・確証が無い
 全てがやったこの無いことです。仮説で動き出すしか無い。疑心暗鬼になって何もかもうまくいく気がしない。

新規事業に携わってみて分かったこと

・推測で話をしない
 3ヶ月間幾度となくMTGを繰り返してきましたが「推測だけの議論」が数えきれないほどありました。特に学びになったのは形容詞がいかに主観かということです。厄介なのが「多い」「少ない」という形容詞。これらの言葉を聞いたら即座に聞きましょう「具体的にどのくらい?」って。ファクトを取りに行くと実際に施策の実現性や優先順位が見えてきます。一方で形容詞だけの会話で終始すると感覚だけで物事を決めることになります。「新規事業だから推測で進めるしか無い」というのは危険です。とにかくこだわってファクトに基づいた議論をすることが重要だと感じました。

・社内に発信しよう!
 新規事業で大切だと感じたのは発信するということ。まだ利益を産んでいない新規事業は既存事業にくらべて応援されにくいなと感じました。事業を作る意義を定義し、この新規事業は会社や社会にどんな影響を与えるか、なぜ取り組むべきなのか積極的に社内に発信すべきです。はじめは受け入れられなくても少しづつ形になり、成果が見えてくるにつれて周囲の目線は変わります。「何かよくわからないことしてるな」から「何かすごいことしてるな!」に目線が変わるのです。ビジョンを掲げつつ、小さな成果も賞賛し胸を張って発信すべきと感じました。これは既存事業についても同様です。

・心配しすぎない
 全てが初めてなので不安が多いのです。そうすると自分の役割以外のことでも全てが気になります。健全なリスク感覚や俯瞰能力は必要ですが、役割を分けて任せることも大事です。

・大丈夫
 これは魔法の言葉。事あるごとに「大丈夫」って言いましょう。きっとうまくいく。大丈夫。

・新しいことって楽しい

楽しかったです。何もかも無い中で作っていく感覚が。正しいかも分からない中で、心の中で文句言いながら、不安の中で歓喜しながら、どうにかなるって言い聞かせながら「コト」を進めることが。

どんな小さなことでも良い。他人にとっては当たり前なことでも、自分にとって新しい「コト」に取り組めたことに心から感謝します。

・全ては人だった

何をするにも関わっているのは人でした。登壇してくださった方々も、商品を買ってくださった方々(出展企業の皆様)も、見に来てく下さった方々も、運営メンバーも、応援してくれた社内の仲間も。何をするにしても大切なのは人です。彼らの一挙手一投足が私の糧になり、支えになりました。まだ仕事は終わってないですけどね。引き続き皆さんに恩返しできるように努力します。

最後に

本当によく頑張った。

不安だった。

でもどうにかなった。

関わってくださったすべての人に感謝します。

ではまた!


見ての通り人が足りないので一緒に事業を作ってくれる人を募集しておりま〜す。DMくれい。