【短編小説】爺ちゃんの夜空
【短編小説】
爺ちゃんは厳しかった。親父とお袋が俺に甘かったからかもしれない。
小学生の頃の夏休み、俺はよく田舎の爺ちゃんの家に遊びに行った。俺がよその畑で遊んだなら、爺ちゃんからゲンコツ。これが痛い!
ある夜、眠っていたら「おい、起きろ」
俺は爺ちゃんに言われるがまま外へ。
(また怒られるのかなぁ…)
爺ちゃんが夜空を指さす。見上げると雨のような流星群がきらきら。
俺がキレイだね、笑うと爺ちゃんも笑った。
ねえ、爺ちゃん。
俺、大人になって天文学者になったんだよ。
了